第四位 垂玉温泉山口旅館
絶景の名物浴場の滝の湯は、今は日帰り不可とのことで、次回泊まった時の楽しみとしました。木造で、どっしりとした茅葺きの「かじかの湯」に行きました。岩風呂の湯の色を見て眼を疑いました。やや青味かかった色で、大昔に来た時は、このような色の湯ではなかったので驚愕。岩風呂だけは含硫黄石膏泉で、素晴らしい名湯と思いました。
寒い時期に行ったので、岩風呂はかなり温かったのですが、逆に加水されていない証明でもありました。青い湯の色を観察出来たのは、本当にラッキーだと思います。季節によっては加水もされると思いますし、常に青い湯が見られるとは思えません。しかし、阿蘇の山中ですので、ゴールデンウィークの時期であれば、まだまだ涼しく加水の少ない良い湯が楽しめるに違いありません。
後から何人も人が来たのですが、茅葺きの鄙びた風情と狭い露天の様子を見て、大浴場の方に戻って行ってしまいました。冬だったので、内湯に浸かりたかったのかもしれませんが、こんなに素晴らしい露天風呂をパスするなんて、勿体無い限りです。
本当の温泉好きなら、この風情を見たら、むしろ絶対に浸かりたいと思うはずです。同じ物を見ても判断が分かれる様子を実際に見て、これこそ本物の温泉であり、それを見極める訪問者の見る眼が問われているような気がしました。
大浴場を含めた、他の浴槽は単純泉ですが、実際には土類重曹泉系の湯で、それぞれ含蓄のある名湯です。全て自然湧出の温泉で、多様な源泉の湯を比較する楽しみに、温泉好きも納得です。
なお、GWなどの繁忙期の駐車は、垂玉温泉と地獄温泉の間にある公共無料駐車場になります。ここに車を停めて、垂玉温泉と地獄温泉の両方に日帰り入浴するのがお勧めです。垂玉温泉の方が日帰り受付時間が短いので、先に垂玉温泉に行く必要があります。
→次ページ以降、いよいよベスト3の発表です!>>>