温泉/温泉を楽しもう

温湯の温泉は季節を変えて二倍楽しむ!(3ページ目)

湯の温度が低い温湯の温泉は、季節毎の良さを特に感じる温泉。暑い時期には適温に、寒い時期には超温湯となり、訪づれる度に異なった湯の印象が得られるのです。今回は季節毎の温湯の楽しみ方を紹介します!

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

石部温泉民宿いでゆ荘で、温湯の露天風呂を漫喫!

石部温泉民宿いでゆ荘露天風呂
石部温泉民宿いでゆ荘の露天風呂は混浴。緑に囲まれた大きな露天風呂で、四季折々の風情と自家源泉の温湯を堪能したい。

石部温泉民宿いでゆ荘内湯
内湯は狭いので温くない。露天が温い場合には、ここで温まることが可能。
最後は、石部温泉民宿いでゆ荘を紹介します。石部(いしぶ)温泉は伊豆の南西部に位置する海沿いの温泉地。多数の温泉民宿がありますが、いでゆ荘は自家源泉を持つ宿。穴場なので紹介せずに密かに楽しみたい位ですが、本当に素晴らしいので紹介します。

ここはともかく、混浴露天風呂が素晴らしいのです。男女別の内湯もありますが、とても狭いもので体を洗う為のものと思われます。そして、すぐに大きな混浴露天風呂があります。緑に囲まれた露天風呂は風情も抜群。湯船の深さも相当なもので、お湯をたっぷりと堪能することが出来ます。

一番有り難いのはお湯自体です。適温で湧いているので、湯量を絞ることもなく、そのまま湯船に投入されています。ですから、お湯のフレッシュ感も十分。通常、大きな露天風呂では、お湯が滞留してしまいフレッシュ感が低下してしまうのですが、そうしたこともありません。

ここは、本当にガイドのお気に入りで、何度か来ているのですが、一度常連さんと一緒になったことがありました。常連さんが言うには、ここはいつ来ても良いが、自分は冬場の温い露天風呂の湯口付近に張り付いて入浴するのが好きだし、お勧めだとの話でした。冬に来たことが無かったので、非常に貴重な話を聞けたと思いました。

しかも、温湯を本格的に楽しむのであれば、寒い時期こそ最適との考え方は、近年のガイドの考えと全く同じで驚きました。本当に温泉が好きで、温泉を熟知していけば考え方は似て来るもので、最終的には同じ結論に辿り着くこともあるのです。この常連さんが、いかに温泉が好きで温泉を熟知しているのか、非常に良く分りました。こうした本物の温泉好きと出会えることも、温泉巡りの醍醐味の一つです。

残念なことに、折角常連さんにご教示頂いたのに、その後なかなか都合が付かず、冬のいでゆ荘には今だに行けていません。今年の冬こそ是非行きたいと思っている温泉の一つです。

ところで、穴場の温泉だけに注意事項があります。まず場所ですが、石部温泉の集落最奥まで細い道路を行く必要がありますので、運転に自信の無い方は避けた方が無難かもしれません。また、駐車場も狭いので、行っても満車で入れない場合もあります。非常に狭い集落なので、付近には駐車可能な空き地は一切ありません。最後に、民宿ですから宿の方が、常に在宅しているとは限りません。このように、制約が多い所ですがら、事前に電話で駐車場の状況や在宅を確認してから行った方が無難です。

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