調理の秘訣も惜しげなく開帳
カウンターごしのやりとりで広がる楽しみ

〆鯖
脂がたっぷり乗った〆鯖
では、鮮魚はどうか? 今日のネタを尋ねると「マグロ、剣先イカ、ヒラメ、〆(しめ)鯖」があるとのこと。光り物好きの我々は迷わず〆鯖を注文しました。と、これが脂ノリノリ。〆方はお酢控えめでほんのり優しい風味。ブ厚い切り方も、素材そのもののうまみを引き出しています。

ポテトサラダ
帝国ホテルのシェフも認めたというポテトサラダは絶品
ではでは、洋のお番菜は? とお次はポテトサラダを。こういうどこにでもある一品にこそ店の真の実力が現れるものなんです。すると案の定、激ウマ! クリーミーな食感とさっぱりした味つけのバランスが絶妙です。

「どうすればこんなおいしいポテサラが作れるの~?」と目を丸くする妻に、ご主人があっさりと調理の秘訣を明かしてくれました。
「ジャガイモは茹でずに蒸すんです。具は生のタマネギ、キュウリ、そして生ハム。マヨネーズは控えめにし、フレンチドレッシング、オリーブオイルを加えることでふんわり仕上がります」

おっこん・ご主人
にこやかに対応してくれるご主人の住田勝さん
こんな風にご主人や板前さんとやりとりできるのも魅力。「それ、おいしそうですね」なんて声をかけると、「ちょっと味見してみますか」とちょこちょことつまませてくれたりもします。この日、つまみ喰いさせてもらったのは、自然薯とろろ、たくあん、ゴーヤとうるい(山菜の一種)の和え物、エビ天の海苔巻き…。これだけでおなかが膨れそうです。

穴子の飯蒸し
ご飯物もとろろご飯、ばってら、握り、ちらしなど様々あり。写真は穴子の飯蒸し
シメは穴子の飯蒸し。蒸したもち米を煮穴子で巻き、薄口のあんかけにしてあります。ご飯物もちょっとした手間がかかっているところに、寿司屋流に言えば“仕事する”、そんな姿勢がうかがえます。

和食の安定感に創作の意外性。どれも上品で優しい味わいながら、それぞれに驚きが秘められています。食に興味・関心の高い人ほど、楽しめるに違いありません。

ただし、気になるモノが多すぎて、つい注文しすぎちゃうのが悩ましいところ。我々もちょっと食べ過ぎました。でも、満腹の割には胃がそれほど重くない。体に優しい料理なのだな、とおなかをさすりつつ帰路についたのでした。


【この日のオーダーと料金】
領収書
自腹メシの証し、この日の領収書

・ フォアグラのジャガイモ包み
・ 湯葉レンコン
・ カニシュウマイのズッキーニ巻き
・ 〆鯖
・ ポテトサラダ
・ 穴子の飯蒸し
・ 生ビール3杯
・ 冷酒 八開山・男山 各1合  
…2人で計1万1940円


■ お番菜と酒 おっこん
・ 所在地:名古屋市中区栄4-21-24プレシャスビル1階
・ アクセス:地下鉄栄駅より徒歩8分
・ TEL:052・264・7515
・ 営業時間:17時~23時ラストオーダー
・ 定休日:日曜・祝日
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■シリーズ「名古屋自腹メシ」バックナンバー
□ 第1回 「JIROMAL」(※閉店)
□ 第3回 うどん家 「匠庵」 (錦)
□ 第4回 焼酎居酒屋 「モモガッパ」 (錦)
□ 第5回 貝と地酒「杉むら」 (栄)
□ 第6回 「どての品川」 (堀田)
□ 第7回 「島正」 (伏見) 
□ 第8回 雑炊 「いちい」 (錦)

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