人間の再生=ルネサンス
ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」1485年頃、ウフィツィ美術館
ボッティチェリ「春」1477~1478年頃、ウフィツィ美術館
この世のすばらしさを描ききろうとするボッティチェリの感覚・感情が溢れ出ているようだ。
フィレンツェのロマネスク建築の代表サン・ミニアート・アル・モンテ教会
ルネサンスの人々はギリシアやローマの自由を愛し、教会や天国のためではなく、自分の感覚や感情にしたがってこの世のすばらしさを表現したり、この世の謎を解明するために、その自由を使うことを愛した。あの世ではなく、この世で生きる者としての「人間」の「再生」。これこそがルネサンスのテーマだった。
時代を拓いたフィレンツェの詩人たち
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。左から洗礼堂、ドゥオーモのファサード(正面)、奥にクーポラ、そして右が鐘楼
古代ギリシアやローマの科学や芸術を逆輸入してみると、イタリアにはたくさんのすぐれた遺跡があることに気づく。こうして古典や遺跡をはじめ、ギリシア~ローマ時代の遺物の研究が進んでいく。
ダンテ生誕の地に建つダンテの家
キリスト教中心の時代、たくさん存在する天使的なものとか悪魔的なもの、あるいは科学や哲学は一神教にとっては神を否定する邪魔な存在。それらをキリスト教でまとめる必要があった。『神曲』がその例だし、ネオプラトニズムのような思想がその役割を担った。