「旧市街」と「歴史地区」の違いって何?
ルクセンブルクも旧市街と新市街に分かれており、旧市街の一部が世界遺産に登録されている。世界遺産名は「City of Luxembourg:its Old Quarters and Fortifications」。「Quarter」は日本語にすると「地域」ほどの意味で、日本語訳は「ルクセンブルク市:その古い街並みと要塞群」。 |
これが大きな違いだろう。
たとえば先のドブロヴニクの場合、城壁内の旧市街に対して大多数の住民はその後発達した新市街に住んでいる。エルサレムも同様で、東エルサレムの旧市街に対し、西エルサレムが新市街と呼ばれている。この新市街は主にユダヤ人の居住区で、ビルが立ち並ぶ近代的な街になっている。
旧市街のうちの一部の街並みや、あるいは旧市街と新市街にまたがる街並みが世界遺産に登録される場合、旧市街という名前をそのまま使うわけにいかないためか、「歴史地区」とすることが多いようだ。
たとえばペルーのリマ歴史地区はリマの旧市街にあるが、旧市街の中でもその中心部が世界遺産に登録されている。チェコのプラハ歴史地区の場合は、旧市街から新市街にかけての一部がコア・ゾーンだ。
ただ、これらに厳密な使い分けがなされているかというと、そうでもなかったりする。その地方で一般的に何と呼ばれているかなども、勘案されているようだ。
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