範囲を登録する「旧市街」
アドリア海の真珠ドブロヴニク。多くの人はこの外に広がる新市街に住んでいる。 |
旧市街は建物を単独、あるいは複数で登録する文化遺産と違って、街のある一定範囲をごっそりコア・ゾーンとしている点が特徴だ。
たとえばクロアチアのドブロヴニク。海に飛び出した半島状の旧市街を約2kmの城壁が取り囲んでおり、この城壁内が世界遺産に登録されている。城壁内には民家や八百屋、公衆トイレなどもあり、普通に人々が暮らしている。
たとえばエルサレム。エルサレムの旧市街も1辺1kmほどの城壁に囲まれており、その中で約3万人が暮らしている。この中に岩のドームや嘆きの壁、聖墳墓教会などの有名な宗教施設があり、ホテルやレストランをはじめ、市場や土産物店もあったりする。
エルサレム旧市街の岩のドーム。このすぐ下に嘆きの壁がある。©牧哲雄 |
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