テーマ別散策3 音楽の都ウィーンを堪能する
シュテファン寺院内部。ここでモーツァルトとコンスタンツの結婚式が行われた ©牧哲雄
ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートが開催される楽友協会 ©牧哲雄
■ハイドン(1732~1809年)
シュテファン寺院の聖歌隊のメンバーで、のちに作曲家として活躍した。「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」とも呼ばれる。ハイドンがハプスブルク家のフランツ2世に贈った曲が現在のドイツ国歌の元になっている。見所はハイドン記念館など。
■モーツァルト(1756~1791年)
ブルク庭園にあるモーツァルト像
■ベートーヴェン(1770~1827年)
ドイツのボン出身で、ウィーンの中央墓地に埋葬されている。晩年は聴力を失ったが、それでも作曲を続けた。ゆかりの建物は、「交響曲第1番」初演のブルク劇場、「献堂式」が初演されたヨーゼフシュタット劇場、遺書の家など。
■ヨハン・シュトラウス(父:1804~1849年、子:1825~1899年)
2代にわたってワルツで名を残した作曲家。ウィーン・フィルの舞踏会やオペラ座舞踏会は有名で、冬のウィーンでは200以上の舞踏会が開催される。その中心となるのがヨハン・シュトラウスの曲だ。
この他にもシューベルト、マーラー、ワーグナー、ブルックナー、リストなど、ゆかりの作曲家は数多い。
テーマ別散策4 ウィーンで楽しむ絵画
グスタフ・クリムト「接吻」1907-08年、オーストリア美術館、トリミング
エゴン・シーレ「意地悪な女」1910年、アルベルティーナ美術館
有名なのはヨーロッパ最高の美術館・博物館といわれる美術史美術館と自然史博物館、近代絵画のルートヴィヒ近代美術館、シーレで有名なレオポルト美術館、クリムトならオーストリア美術館など。以下3人の名画はお忘れなく。
■クリムト(1862~1918年)
ウィーン出身の画家。ユーゲントシュティールの影響を受けてウィーン分離派を組織し、初代会長に就任した。「接吻」「抱擁」「ダナエ」「ユディト」など、女性を題材に金箔を多用した独特の画風で知られる。
■シーレ(1890~1918年)
ウィーン近郊出身で、クリムトと共にウィーンで活躍した。同じ性を描いてはいても、シーレは性器を生々しく描いたり、自画像を多く描いて自分の内面を追ったりと、対照的なイメージ。
■ココシュカ(1886~1980年)
クリムト、シーレと並ぶウィーン三大画家のひとり。作曲家マーラーの未亡人との恋愛話は有名で、破局後に等身大の人形を作らせて傷を癒したという。