テーマ別散策1 カフェで楽しむウィーン
冬のベルヴェデーレ宮殿。現在はオーストリア美術館として公開されている ©牧哲雄
シュテファン寺院。ロマネスク建築の教会として建てられ、14世紀にゴシックに改築された ©牧哲雄
カフェにはこんな伝説がある。コーヒー自体はアラブ諸国では古くから飲まれていたのだが、1683年の第二次ウィーン包囲の際、敗走したオスマン軍の陣地にコーヒー豆が残されていた。発見者に皇帝がコーヒーの販売許可を与えたことからカフェがはじまり、ここからコーヒーがヨーロッパ中に伝えられた。
実際ロンドンやパリにはもっと古いカフェがあるが、これほど普及したのはウィーンが最初のようだ。世界遺産の街並みにたたずむオススメのカフェはこちら!
■デメル
1786年創業の老舗で皇室御用達。かつては劇場とデメルが地下道でつながっており、王家の人々にお菓子を運んでいたという逸話が残る。名物ザッハー・トルテはホテル・ザッハーとのトルテ戦争で有名。ぜひ食べ比べてみて! ■ツェントラル
フェルステル宮殿にある豪華なカフェで、フロイトやクリムトなども出入りしたという。格式の高さはウィーン随一。マリー・アントワネットが愛したアプフェルシュトゥルーデルなどが名物だ。
- Palais Events - Cafe Central(英語、ドイツ語、スペイン語)
1847年創業で、皇室御用達。スミレの花の砂糖漬けはエリザベートの大好物。国立オペラ座や美術史美術館のビュッフェもゲルストナーの経営で、黄金時代はウィーンの食文化を先導した。
- Gerstner Feinste Gourmet Tradition(英語、ドイツ語)
テーマ別散策2 ホイリゲで楽しむウィーン
ホーフブルクの一部をなす新王宮。その歴史は13世紀にさかのぼり、2,500以上の部屋があるという ©牧哲雄
■エスターハージーケラー
1683年オープンで、貴族エスターハージー家のケラーを改装してホイリゲとした。同家はオリジナルの醸造所も持っており、秋には新酒も味わえる。
- Esterhazykeller(英語、ドイツ語)
地下の部屋とロウソクの灯り、ウィーンの伝統料理とワインが中世を髣髴させる、とても雰囲気のあるワイン・ケラー。いつもワイワイにぎわっている。
- Zwolf-Apostelkeller(英語、ドイツ語)
1406年から記録があるという由緒ある建物で、その後ホテルとなった。ビールの種類は数多く、レストランのメニューも充実しており、ビール好きにはたまらない。
- Gosser Bierklinik(英語、ドイツ語)