砂漠と山岳とジャングルを貫くペルーの自然と地理
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アレキパ近くの市場にて。※写真はクリックで拡大。 |
ペルーと言ったらきっとインカやプレ・インカの遺跡を思い浮かべるだろう。でも、ペルーの魅力はその自然にもある。ペルーは以下のような3つの地域からなっており、それぞれ特徴的な景色が楽しめる。
- 太平洋岸:半砂漠地帯で非常に乾燥している。たとえば海を見ても緑ひとつなく、砂漠がいきなり海に落ち込む不思議な景色を見ることができる。
- アンデス山脈:標高3,000mを超える山脈がペルーを南北に縦断している。最高峰はワスカランで6,768m。森林限界を越えるとサボテンだらけの景観や、場所によっては氷河トレッキングなども楽しめる。
- アマゾン:アンデス山脈の向こうには、河口から数千kmも遡っているのに標高300mほどしかない熱帯雨林が広がっている。アマゾンでは数多くの野生動物に出会える。
バスなど陸路での移動をオススメするのは、これらの景観が移り変わる様子が見えるから。ナスカの礫砂漠からアレキパの森林を経てクスコの山岳風景に至り、そのままアマゾンのジャングルへ移動。想像するだけでワクワクしない?
ペルー南部周遊ルートの詳細
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世界のへそ(ケチュア語でクスコ)、クスコ市街。インカ帝国の首都。※写真はクリックで拡大。 |
このルートの魅力と、旅の概要を紹介しよう。
■リマ
- 日本からアメリカやメキシコ経由でリマin。
- 世界遺産「リマ歴史地区」観光。16世紀、インカ帝国を滅ぼしたピサロによって建てられた都市。最短1~2時間で観光可。
- ナスカへの日帰りツアーに参加してもいい。
■ナスカ
- ナスカは礫砂漠(石の砂漠)の中にあるオアシス都市。
- 世界遺産「ナスカとフマナ平原の地上絵」観光。観光はセスナで1時間以内だが、風が強いと風がやむのを待ったり、最悪中止になることもある。数日みておくと確実。
■アレキパ
- 標高2,300mに位置する都市。
- 世界遺産「アレキパ市歴史地区」観光。インカ帝国時代からの古い街だが、スペインの征服を受けてから植民都市となった。白い火山岩から造られた白い街並みが特徴。
- 近郊には「コンドルの谷」と呼ばれる渓谷があり、運がよければコンドルを見ることもできる。温泉もあり、民族音楽フォルクローレも盛ん。アンデスの諸民族に触れ合いたいならぜひ訪れたい。
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剃刀一枚通さないと言われるクスコのインカ時代の石組み。大きい石と小さい石を組み合わせ、力学的なバランスを考えて組まれている。影がかかっているが、中央下が有名な12角の石。※写真はクリックで拡大。 |
■クスコ
- 標高3,400mと、富士山九合目にあたる高所にある都市。
- 世界遺産「クスコ市街」観光。特にカミソリ1枚入らないと言われている有名な石組みは必見。
- 世界遺産「マチュピチュ」観光。マチュピチュへは電車かトレッキングで移動。クスコから日帰りも可能だが、できれば麓の街アグアスカリエンテスで1泊したい。
- 世界遺産「マヌー国立公園」観光。クスコから2泊3日程度のツアーが多数出ている。セスナに乗って山を下り、標高300m前後のアマゾン川源流でジャングル・ツアーを楽しむ。
- クスコ~リマ間はバス移動だと20時間以上かかるので、飛行機で帰ろう。逆のルートも考えられるが、飛行機でいきなり高度の高いクスコに行くのは危険。アレキパは高地順応に最適。
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