高校受験/高校受験の志望校の選び方

国公立と私立高校の違い(2ページ目)

高校の種類について紹介。国立、公立、私立の各高校の違いとそれぞれの特徴について、費用、カリキュラムなどについて比較して解説。

伊藤 敏雄

執筆者:伊藤 敏雄

学習・受験ガイド

あなたはどちら派?公立高校編

公立は学費の安さ、私立は設備の充実が魅力
公立が学費の安さ、私立は設備の充実が魅力。学費はまったく違うといってよい
公立の高校は、設備面では私立に劣ることが多いものの、授業料が安いのが魅力の一つ。他に私立の高校との大きな違いは、入試制度があります。学力検査だけでなく、「内申書」と呼ばれる中学校時代の通知表の成績なども、合否の判定に用いられるので気をつけておきたいところです。

一般的に入試問題は、都道府県単位で共通問題が使われます。ですが最近では、絶対評価の問題もあって内申点の配分を変えたり、東京都の日比谷、西、戸山、八王子東高校などのように、学校単位で独自の問題を課す高校が出てきました。他に公立中高一貫校も増えていて、教科書を丸覚えするだけでは解けないような問題を出題する学校が増えるなど、入試も変わろうとしています。

公立高校は、入試に学区が設けられていたりして、地域に根ざした学校であることも特徴です。このため、比較的通学の負担が少なく、同じ中学校出身の生徒が多いのも安心ポイントです。


あなたはどちら派?私立高校編

私立の高校は、授業料が高いだけでなく設備費や寄付金など、なにかとお金が必要に……。しかしその反面、公立の高校に比べ設備が充実しているので、割高感はそこまでない。西武学園文理は、図書館内に総合学習室を設けて設備の充実をはかり、自習室を設置して面倒見の良さをアピールしています。

創設者が掲げる建学の精神があるため、自由でのびのびした学校があったり、面倒見が良く規律を重んじる学校もあったり、個性的で特徴的な学校が多い傾向にあります。仏教やキリスト教などの宗教教育も特徴的といえるのではないでしょうか。気になる高校があったら、創設者や建学の精神を調べてみるのもいいですね。部活動が盛んな学校も多く、今年の夏の甲子園で優勝した早稲田実業は、野球が強いだけでなく早稲田大学への合格実績が抜群な文武両道の高校なんです。

このように私立の高校をより特徴的にしているのは、入試制度。入試問題は学校が独自に作成しています。推薦入試では、学科試験にとらわれず、内申点や特技、部活動での実績など、個性を重視。一般入試では「内申書」にとらわれず、学科試験を重視。幅広い受験生を受け入れているのが私立高校の色でもあります(入試の方法は学校によって異なる場合があります)。

公立の高校にも私立の高校にも、その良さはさまざま。のびのび系の高校へ入って、のんびりしすぎると後で予備校に通わなければならない羽目に……なんてことにならないように、我が子にあった高校を一緒に見つけてあげてくださいね。
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