中学受験/中学受験の志望校選び・学校情報

学芸大附属中(小金井・世田谷・竹早)研究

東京学芸大学附属中学校である小金井・世田谷・竹早の3校の徹底比較研究。「学びの特色・併設高校への連絡進学率」「学芸大附属高校の大学合格実績」「偏差値・入試結果」「募集要項」「通学区域」をご紹介します。

野倉 学

執筆者:野倉 学

学習・受験ガイド

東京学芸大学附属高校(世田谷区)への連絡進学は、学芸大附属中の小金井、世田谷、竹早各校ともに薄い
筑波大学附属駒場中、筑波大学附属中の徹底比較研究」に引き続き、今回は国立大学法人東京学芸大学の附属中学3校の小金井、世田谷、竹早の「学びの特色・併設高校への連絡進学率」「東京学芸大学附属高校の大学合格実績」「偏差値・入試結果」「募集要項」「通学区域」について徹底比較研究していきます。

併設高校への連絡進学率は?

小金井、世田谷、竹早各校は、東京学芸大学附属高校(以下、学芸大附属高)の系列中学という位置づけでありながら、約30%~50%弱の範囲の進学率となっており、学芸大附属中のほぼ生徒全員が高校受験の準備を行っています。ちなみに筑波大学附属駒場中は完全な中高一貫校(中学から120名全員が高校へ)、筑波大学附属中からは約200名中約160名(約80%)が連絡進学しています。

東京学芸大附属小金井中学校の学びの特色

■所在地:東京都小金井市貫井北町4-1-1

■アクセス:JR中央線「武蔵小金井」「国分寺」駅より徒歩20分

■創立年:1947年

■沿革
1947年 東京第二師範学校男子部附属中学校として開校
1949年 東京学芸大学東京第二師範学校小金井附属中学校と改称
1951年 東京学芸大学附属小金井中学校と改称
1957年 池袋校舎を小金井校舎に統合する(1学年3学級)
1966年 全学年4学級となる。東京学芸大学教育学部附属小金井中学校と改称
1984年 第1期校舎改修
1984年 第2期校舎改修
2004年 国立大学法人東京学芸大学附属小金井中学校

■区分:共学校(中高一貫校ではない)

■生徒数(クラス数):男子242名 女子238名(12クラス)

■併設高校への連絡進学率:学芸大附属高(世田谷区)への進学は、在学中の成績と内部進学枠への試験によります。例年、卒業生約160名中約50名(30%前後)が上記の併設高校へ連絡進学、その他の生徒は高校受験をします。なお附属小金井小学校からは例年、110名ほど連絡進学しています。

■学校目標:
・自ら考え、実践する生徒
・こころとからだを鍛える生徒
・思いやりや奉仕の気持ちを持つ生徒
・創意を働かせ、工夫する生徒
・考えや気持ちを的確に表現できる生徒
・他から学び、自らを変革できる生徒

■教育方針・学びの特色:附属小金井小学校から内部進学した生徒と、外部より中学受験をして入学した生徒で構成されています。附属高校を有しても中高一貫教育制度ではないため、高校受験(内部試験も含め)は全生徒が必ず行うことになります。前後期制のため、定期考査は1学期2回、すなわち年4回あります(ただし3年次から実力テストと称したテストが定期的に行われます)。

東京学芸大学附属世田谷中学校の学びの特色

■所在地:東京都世田谷区深沢4-3-1

■アクセス:東急田園都市線「駒沢大学」駅下車徒歩20分、JR山手線「渋谷」駅よりバス「深沢不動前」下車徒歩10分

■創立年:1947年

■沿革
1947年 東京第一師範学校男子部附属中学校として、世田谷区下馬(現附属高等学校所在地)に開校
1947年 第1回入学式、3学級132名(男子88名、女子44名)入学
1949年 東京学芸大学附属世田谷中学校(東京學藝大學附屬世田谷中學校)と改称
1952年 世田谷区深沢に移転
1965年 1学年4学級編成となる
1969年~1972年 1学年度2期制を採用
1972年 新校舎(1号館)落成式。この日が開校記念日
1988年 特別教室棟(2号館)竣工
1995年 新体育館・武道場・プール竣工式
2004年 国立大学法人東京学芸大学附属世田谷中学校となる
2007年 創立60周年記念式典挙行

■区分:共学校(中高一貫校ではない)

■生徒数(クラス数):男子239名、女子240名(12クラス)

■併設高校への連絡進学率:学芸大附属高(世田谷区)への進学は、在学中の成績と内部進学枠への試験によります。例年、約160名中80名前後(50%程度)が上記の併設高校へ連絡進学。その他の生徒は高校受験します。なお附属世田谷小学校からは例年、100名ほど連絡進学しています。

■教育方針・学びの特色:教育実験校として時間割編成は年度によって様々。例えば、2003年度から3年間、文部科学省から研究開発学校の指定(「英語教育の充実・改善」)を受け、各学年に均等に割り当てられている英語の授業時数を見直し、1学年次に週6時間、2学年次に週3時間、3学年次に週3時間あてるという授業集中型カリキュラム(6-3-3プロジェクト)を実施。カリキュラムは終了したが現在もこの授業形式は続けられ、研究が続いています。また選択教科は、特定の学期末に集中して授業が行われます。校風は、自由な学校で多くが生徒の自主性に任せられています。

東京学芸大学附属竹早中学校の学びの特色

■所在地:東京都文京区小石川4-2-1

■アクセス:地下鉄丸ノ内線「茗荷谷」駅より徒歩10分、都営三田線・大江戸線「春日」駅より徒歩15分、地下鉄丸ノ内線・南北線「後楽園」駅より徒歩15分

■創立年:1947年

■沿革:
1947年 六・三制実施により、東京第一師範学校女子部附属中学校を創設し、東京都文京区久堅町8、附属小学校内において授業を開始する。東京第二師範学校女子部附属中学校を創設し、東京都文京区東片町2、女子部内に於いて授業を開始する
1949年 国立学校設立法施行令により、校名をそれぞれ東京学芸大学東京第一師範学校竹早附属中学校、東京学芸大学東京第二師範学校追分附属中学校と改称する
1951年 東京学芸大学附属竹早中学校および東京学芸大学附属追分中学校と改称する
1954年 東京学芸大学附属竹早中学校ならびに東京学芸大学附属追分中学校を廃し、東京学芸大学附属「新設」中学校を、東京都文京区竹早町8番地竹早分校校舎あとに設置し、前記両校の生徒を収容する。特殊学級を開設し、「若竹学級」と称す
1957年 第二運動場の一隅に武道場が竣工する
1959年 東京学芸大学附属竹早中学校と改称する。「若竹学級」は附属養護学校として独立する
1969年 練馬区東大泉315番地 東京学芸大学附属大泉中学校敷地内木造校舎を仮校舎として、移転する
1970年 大泉の仮校舎より復帰する。東京都立竹早高等学校との校舎の分離が実現する
1970年 体育館兼講堂および屋上プールが新築完工する
1976年 海外帰国子女15名を一般学級に受け入れる教育を開始する
1986年 武道館落成
1997年 校舎棟が竣工する
1997年 体育館兼講堂および屋上プールが竣工する
1997年 創立50周年記念式典、行事を挙行。記念誌発行

■区分:共学校(中高一貫校ではない)

■生徒数(クラス数):男子256名、女子254名(12クラス)

■併設高校への連絡進学率:学芸大附属高(世田谷区)への進学は在学中の成績と内部進学枠への試験によります。例年、約160名中約76名(50%弱)が上記の併設高校へ連絡進学。その他の生徒は高校受験します。なお附属竹早小学校からは例年、80名ほど連絡進学しています。(小中一貫校)。

■教育方針・学びの特色:
・自ら求め、考え、表現し、実践できる生徒を育てる
・他人の立場や意志を尊重できる、視野の広い生徒を育てる
・心身ともに明るくたくましい生徒を育てる
「主体性を育む幼・小・中連携の教育」として附属の竹早幼稚園・小学校・中学校の教員が連携し、11年間を見通したカリキュラム編成を行っている。

次ページは「学芸大附属高の大学合格実績」についての徹底解剖
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます