写真は東京大学の安田講堂。筑駒は、立地はもちろんのこと、最も東大に近い学校と言われている
首都圏国立中学12校の徹底研究」に引き続き、今回は国立大学法人筑波大学の附属中学2校、筑波大学附属駒場中学校(以下、筑駒)と筑波大学附属中学校(筑附)を「教育方針・学びの特色」「大学合格実績」「偏差値・入試結果」「通学区域」で徹底比較研究していきます。

筑波大学附属駒場中学校、教育方針・学びの特色

東大生と同じ駅「駒場東大前」を利用する筑波大学附属駒場中学校。私服通学
■所在地:東京都世田谷区池尻4-7-1

■アクセス:京王井の頭線「駒場東大前」駅下車徒歩10分。東急田園都市線「池尻大橋」駅下車徒歩15分。

■創立年:1947年

■沿革
1947年 東京農業教育専門学校附属中学校として開校
1950年 附属高等学校設置
1952年 東京教育大学附属駒場中学校・高等学校と改称
1956年 同年中学入学者から中高一貫教育となる
1962年 中学校2学級、高等学校普通科4学級体制へ移行
1970年 中学校3学級体制へ移行
1978年 筑波大学附属駒場中学校・高等学校と改称
2004年 国立大学法人筑波大学に移管

■区分:男子校の中高一貫校

■生徒数(クラス数):368名(9クラス)

■高校での外部募集:約40名(高校へは希望者全員が連絡進学(120名)し、計160名。高校外部生とは、高1より混合クラス編成)

■学校目標:自由・闊達の校風のもと、挑戦し、創造し、貢献する生き方をめざす

■教育方針・学びの特色:基礎教養を徹底的に叩き込まれ、小手先の勉強をしないことを教員が強調。私服通学。土曜日は隔週登校し、総合的な学習、生徒会活動、行事の準備に充てられている。特に音楽祭・体育祭・文化祭・校外学習・水田実習などの学校行事が盛んで、生徒の自主性を尊重した指導が行われる。

高校は文部科学省より科学技術・理科・数学教育を重点的に行う学校をスーパーサイエンスハイスクールとして指定され、理科・数学に重点を置いたカリキュラム開発や、大学研究機関等との効果的な連携方策についての研究を実施

筑波大学附属中学校、教育方針・学びの特色

■所在地:東京都文京区大塚1-9-1

■アクセス:東京メトロ丸の内線「茗荷谷」駅下車徒歩10分。東京メトロ有楽町線「護国寺」駅下車徒歩7分

■創立年:1888年

■沿革
1888年 高等師範学校尋常中学科として設立
1896年 高等師範学校から分離され、高等師範学校附属尋常中学校となる
1899年 高等師範学校附属中学校と改称
1902年 東京高等師範学校附属中学校と改称
1947年 学制改革により、東京高等師範学校附属中学校となる
1948年 学制改革により、東京高等師範学校附属高等学校となる
1949年 東京教育大学附属中学校・高等学校と改称
1978年 筑波大学附属中学校・高等学校と改称
1988年 創立100周年記念式を挙行
1996年 中学・高校体育館完成
2003年 グランド改修。高校空調設備設置。高校情報実習室完成
2004年 国立大学法人筑波大学に移管
2005年 校内バリアフリー化、エレベーター設置

■区分:共学校(中高一貫校ではない)

■生徒数(クラス数):615名(男子306名、女子309名の15クラス)

■高校での外部募集:約80名(ちなみに筑附小より例年、140名程が連絡進学。中学校は1学年計205名。高校へは毎年約160名が連絡進学。高校1学年は計240名)

■教育方針・学びの特色:中学と高校は中高一貫ではなく、内部試験(一般入試とは異なる)があり、男女ともども上記のとおり80%ずつが進学。附属校だが、筑波大学への特別な内部進学枠は存在していない。

中学校には制服があり、男子は学習院中等科・高等科や巣鴨中学校・高等学校のものと似た、昔の海軍士官型。女子はセーラー服。男子の制服には帽子もあるが現在着用は自由。高校は私服。中学は「強く、正しく、朗らかに」を、高校は「自主、自律、自由」をそれぞれの教育目標にしている。高校に在学する三年間クラス替えは行われないので「○○回の○組」でOB・OGは通じるとのこと。また卒業生は、「○○回」ということで卒業年度を表す。理系・文系でのクラス分けをしないのも特徴。

土曜日は隔週で授業を行っている。現在公立の学校に定着している「総合的な学習の時間」は筑附の教育の特徴で、この学校がモデル校。
英語はコミュニケーション力育成に重点を置いて指導。授業は英語のみで行われ、中学3年間で将来にわたって英語を使う積極的な態度と基礎的な力をしっかりと見に付けさせる。理科はほぼ毎時間実験や観察を行うなど、各教科とも体験的学習、問題解決学習が多い。研究し発表できる力は、筑附ならではの伝統的な教育力の賜で、各教科もそれに倣って物事深く、多面的から学ぶ。

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