05年の『バットマン ビギンズ』、06年の『スーパーマン リターンズ』など、スーパーヒーローを「生身の人間」として描くパターンが主流になりつつある近年のアメコミ・ムービー。現在公開中の『スパイダーマン3』は、恋人に素顔を明かしてしまうという奇をてらったプロットで、ヒーロー映画の新境地を開拓しました。
With great power comes great responsibility.
偉大な力は 重大な責任の中に宿る
『スパイダーマン』。 |
I want you to know, that I will always be there for you.
覚えていて 僕はいつも君のそばにいる
I will always be there to take care of you.
いつも君のことを考えている
I promise you that. I will always be your friend.
約束するよ 僕たちはいつまでも親友だ
市民の平和を守るには、常に悪に立ち向かわなければならない――。愛するメリーを危険な目に合わせたくないピーターは、せつない恋心をそっと胸の奥へとしまい込み、かわりに不変の友情を誓うのでした。
Am I not supposed to have what I want?
欲しいものを望んではいけないのだろうか
『スパイダーマン2』。 |
メリーの舞台を見に行くという約束を、一度も守ることができないピーター。メリーは、親友のはずの彼が誰よりも遠い存在になっていくことに耐えきれなくなってしまいます。ピーターがお詫びの電話をかけても、居留守をつかうメリー。不通の受話器を握りしめ、ピーターは届くはずのない思いをつぶやくのでした。
I wanna tell you the truth… Here it is: I'm Spider-Man.
本当のことを言うよ 僕はスパイダーマンだ
Weird, huh? Now you know why I can't be with you.
驚いたろう だから君と一緒にいられない
If my enemies found out about you…
敵に君のことを知られたら
if you got hurt, I could never forgive myself.
君の身に何かあったら 僕は自分を許せない
I wish I could tell you how I feel about you…
君に気持ちを伝えることができるなら……
You do love me…
本当は私が好きなの?
敵にさらわれたメリーを救ったスパイダーマンは、傷つけられたマスクを脱ぎ、ついに彼女に素顔を知られてしまいます。いつも彼女のそばにいると約束したピーターは、スパイダーマンとなって常にメリーを危機から守り続けていてくれたのです。Mary: I think I always knew all this time who you really were.
メリー:あなたが誰なのか、前から気づいていた気がするわ
Peter: Then you know why we can't be together.
ピーター:なぜ一緒にいることができないかわかってくれるね
Spider-Man will always have enemies. I can't let you take that risk.
僕には常に敵がいる 君を危険にさらすことはできない
I will always be Spider-Man. You and I can never be…
僕はこれからもスパイダーマンだ 君と僕は、永遠に……
後に続くはずの言葉が意味する現実がつらすぎて、途中でやめてしまうピーター。彼の意思を尊重して、メリーは何も言わずに彼のもとを去ってしまいます。でも、映画のラストで、メリーは気づくのです。最愛の人がいない平穏な生活よりも、危険を覚悟してでもピーターとともに生きる人生を望んでいることに。
晴れて結ばれた2人ですが、続編『スパイダーマン3』でさらなる展開をみせます。プロポーズを決意したピーターの気持ちを、メリーは受け止めてくれるのでしょうか!?