草屋根は天然のエアコン
ところで、屋根に雑草のようなものが生えている建物、これが、ショップの建物です。これは、草屋根といって、ノルウェイなど北欧の国では、昔から行われてきた方法です。
そんな役割は抜きにしても、風に揺れている草が、屋根の上に生えているなんてかわいいし、こんな家が1軒あるだけで、街並み全体がやわらかく感じられてしまう、不思議な魅力を持った屋根だといえるのではないでしょうか?
とはいっても、このような草は、定期的に雨が降ったり、霧が発生したりする気候でないと、自然には維持できません。例えば、今年の東京の夏のような気候では、この草は枯れてしまっていることでしょう。そうならないためには、灌水装置をきちんと設置必要があるのですが、そこまでの設備を必要としない草屋根を、ロンドンで見つけました。
先ほどの草屋根とは、ずいぶん雰囲気が変わりますね。これは、セダム類といって、サボテンのような多肉植物を組合せて植栽したものです。これらの植物は、サボテンと同様、あまり水分を必要としない品種ですので、雨が少なく、夏の暑い地域でも、ある程度生き延びていくことができます。
こんな風に、水をあまり必要としない植物を植えることも、節水対策のひとつといえます。