H.264録画モードとその実用的な画質レベル度
■H.264での録画モードとビットレートは?
新ブルーレイDIGAの最大の注目ポイントは、H.264変換でしょう。H.264は同じビットレートであればMPEG2の2~3倍の圧縮率を持ちます。それでは新DIGAのH.264での3つの録画モードHG、HX、HEのビットレート数値を見てみましょう。なお、解像度はすべて1920×1080ドットのフルHDとなります。
種類 | ビットレート |
BSデジタル放送 | 約24Mbps |
地上デジタル放送HD | 約17Mbps |
H.264モード「HG」 | 12.9Mbps |
H.264モード「HX」 | 8.6Mbps |
H.264モード「HE」 | 5.7Mbps |
デジタル放送とH.264録画モードのビットレート比較 |
「フルハイビジョン4倍録画」というのは、BSデジタル放送をもっとも画質の低いHEモードで録画した場合の話です。HEのビットレートは5.7Mbpsなので、BSデジタルの約1/4の容量で記録できるわけです。
■その変換後の画質は?
H.264の圧縮率はMPEG2の1/2~1/3と言われています。これはH.264はMPEG2の1/2~1/3のビットレートで同等の画質を実現できるということです。同じビットレートの変換でも、その結果となる画質はエンコーダーの性能によって変わります。さらにMPEG2とH.264では圧縮の特性が異なるため単純にどの程度が同等の画質かを断言するのは難しいですが、H.264のほうが線が細い感じの映像なので、高解像度なハイビジョン映像には向いていると言えます。
さて、24Mbpsで配信されるBSデジタルをHGモード(12.9Mbps)、17Mbpsで配信される地デジハイビジョンをHXモード()に変換するのであれば、そのビットレートは約1/2です。この場合、ある程度、満足のできる画質で圧縮できることが予想されます。それでも2倍の時間、録画することができるので、大きなボーナスでしょう。
BSデジタルをHXモード、地デジをHEモードに変換した場合、そのビットレートは約1/3です。これはエンコーダの性能がよければ、やや画質が落ちる程度になるのではないかと思います。
もっともビットレートの落差が大きくなるBSデジタルをHEモードに変換した場合は、1/4のビットレートであるため、その画質の低下はある程度、見てわかるものになるでしょう。
DVDへのH.264変換記録
今回のブルーレイDIGAはDVDにもH.264変換によるハイビジョン録画を記録することができます。1層のDVDの容量は4.7GBなので、収録可能時間は次のようになります。
録画モード | 収録可能時間 |
H.264モード「HG」 | 約42分 |
H.264モード「HX」 | 約1時間5分 |
H.264モード「HE」 | 約1時間40分 |
H.264記録モードごとのDVD(1層)への記録可能時間の比較。 |
HXモードを使えば、DVDに1時間番組を記録できるし、HEモードではコマーシャルをカットすれば、2時間番組を記録できる可能性もあります。DVDにもハイビジョン映像を実用的な記録できるのも大きなメリットでしょう。
まとめ
今回の新ブルーレイDIGAはH.264変換、AVCHDビデオカメラからの映像取り込み、小型化など、大きな進化を見せています。従来のブルーレイレコーダーユーザーにも、今までブルーレイレコーダーを見送ってきた人にも魅力のある商品だと感じます。発売後、できるだけ早く、実機レビューをお送りする予定です。
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