世界遺産に関する英語
世界遺産に関する英語
「世界遺産」を英語で言うと?
マチュピチュはancient city(古代都市)です
日本人に一番人気がある世界遺産はペルーの「マチュピチュ」だそうですが、「遺跡」は英語ではarchaeological siteと言います。これは「考古学調査を行う場所」ということで、もうちょっとロマンチックな言い方としてはruin(廃墟)もあります。
遺跡にあるのはtomb(墓)やtemple(神殿)など。古代の人が作った王や貴族の墓はtombといい(映画「Tomb Raider」(トゥームレイダー)でもおなじみですね)、現代の私たちの墓を指すgrave(墓)やcemetery(墓地)という語は使いません。templeは日本の「寺」を指すのにも使い、「神」をまつる建物を広く一般に指します(ちなみにキリスト教では神のいるところはchurch<教会>で、templeはありません)。
「考古学者」はarchaeologist(アーキオロジスト)で、「発掘」はexcavation(イクスカヴェイシャン)と言います。発掘の結果見つかる「出土品」はfindingsまたはartifactsで、たいてい「つぼ」(pot)や「皿」(plate)などのburied objects(副葬品、埋葬品)です。buriedは「埋められた」ということで、bury(埋める)という動詞から来ていますが、buryは「埋葬する」という意味でも使えます。
そのほか、遺跡からよく出てくるのはstatue(彫像)です。「人物像」はよくfigureとも呼ばれ、手のひらに収まるような小さいものはfigurine(フィギュアリン)と呼ばれたりします。なお、sculptureは芸術の一分野としての「彫刻」を指し、個々の像を指すのには使われません。
これらの言葉は、archaeological museum(アーキオロジカルミュージアム=考古学博物館)を訪れるときにも役に立ちそうですね。
では次は、同じく日本人の間で人気がある聖地モン・サン・ミシェルにまつわる表現を見ていってみましょう。
ステンドグラスは「着色ガラス」
岩山の上に築かれている修道院モン・サン・ミシェル
ここにある建物はmonastery(修道院)で、monk(修道士)たちが暮らしています。ちなみに「修道女」はnunですね。キリスト教の建物としては、よくcathedral(キャシードラル=大聖堂)も世界遺産になっています。cathedralは、カトリックのひとつの司教区の中心となる聖堂で、一般の教会とは区別されます。
モン・サン・ミシェルの建物は基本的にGothic(ゴシック様式)で、ゴシック建築ならではの高いspire(スパイアー=尖塔)があります。キリスト教の建物に欠かせないのはchapel(礼拝堂)で、nave(ネイヴ=身廊。ミサの参列者のイスが並ぶところ)の奥にaltar(オールター=祭壇)があります。「ステンドガラス」は英語ではstained glass(ステインドグラス)で、stainedとは「着色した」の意味。なお、stainは普段「しみ」という意味でも使われます。
なお、カトリックの礼拝堂で行われる「ミサ」は、英語ではmass(マス)と言います。このときはpriest(プリースト=聖職者)によるsermon(サーマン=説教)が行われ、人々がprayer(プレアー=祈り)を捧げます。prayで「祈る」、prayerで「祈り」となるので注意してください。
ちなみに、英語では「イエス・キリスト」はJesus Christ(ジーザス・クライスト)、「聖母マリア」はVirgin Mary(ヴァージン・メアリー)と、だいぶ言い方が異なります。さらに、日本ではラテン語風に読んでいる「ヨハネ」や「パウロ」といったキリスト教の聖人の名前も、英語ではJohn(ジョン=ヨハネ)、Paul(ポール=パウロ)となってしまうので、口頭で説明を聞くときには注意が必要です。「これはPeterの言葉です」と言われ、「ピーターっていったい誰?!」と思ったら、実は「使徒ペテロ」のことだった、なんていうこともあるのです。
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