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どちらがお好き?日本とフランスお家比較(3ページ目)

おしゃれなフランスのお家、しっとりとした日本の住宅。あなたは、どちらがお好きでしょう?フランス人建築家Frederic BEREDERさんに両方の特徴をお聞きします。

越智 三起子

執筆者:越智 三起子

フランス語ガイド

日本のお家はダイナミック!

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Fredericさんが日本で手掛けたProvence風住宅
越智:今度は日本の普通のお家でここがスゴイ!と思われるところがあれば教えていただけますか?巨大な玄関も鬼瓦もない普通のお家にもフランスのものとは異なる特徴があると思うのですが……。

Frederic:まずはméditation(瞑想)を誘う壁のパステルカラーでしょうか。Provence風のけばけばしさを見ていると、Provence人が大きくかん高い声で話すのは壁の色のせいじゃないかと思えてきます。(笑)

さらに、日本の家からは外が眺められるしくみになっています。空間が家の外へとつながっているような感じで、小さなpièce(部屋)でも広くみせる視覚的効果が素晴らしいですね。

またフランスとくらべるとcouloir(廊下)は、ないに等しいといえるでしょう。これは、すごい発明です。廊下で仕切られるフランス家屋では一つ一つの部屋が独立しており仕切られています。「静的」な家といえるでしょう。

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日本家屋の可動性を連想させるLe CorbusierのUnité d'Habitation
日本では、すべてがdynamique(ダイナミック)です。meubles(家具)は簡単に移動でき、まさに「動かせる可能性」を意味するmobilier(家具・動産)という言葉がさすものそのものです。

さらに驚くべきことに、家の中そのものが一日の時間帯や活動内容によって変化します。「ふすま」ようなしきりが開いたり閉じたりすることで、必要に応じてpièceの広さを変化させることができます。この「可動性」を日本家屋の特徴としてあげることができるでしょう。Le Corbusier ですら、これほどまでに機能する家造りに成功することはありませんでした。どちらかと言えば生気に乏しいフランスの家と比較すると、日本の家は、まさに「生きている」といえるでしょう!


「静的」な趣をたたえながら世代を超えてその姿を変えていく重厚なフランスのお家、限られた場所の活用と住む人の必要に合わせて、中身を「ダイナミック」に変化させる日本のお家。Fredericさんのお話は、当然のことかもしれませんが「家」の話が「文化」の話に広がっていくような楽しい印象を受けるものでした。みなさんは、どう思われましたか?

【記事・画像協力】
  • BEREDER株式会社
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