食事を残さないというしつけ
食べられる分だけを自分のお皿に。これも立派なしつけです。 |
皿に残ったソース類はパンできれいにふき取って食べます。それは創り手への「おいしかったよ」のサインでもあり、新たに自分の皿に新しい料理を取り分けるための準備にもなるというわけ。
こうしたしつけが行き届いているため、フランスの子どもたちの給食の盛り付け風景はかなり騒がしいのだそうです。「にんじんは入れないで!」「サラダの量は少なくして!」。一人ひとりのリクエストに答えながら盛り付けるので、配膳の時間がとてもかかるそう。でもこれは、「自分の皿の上にあるものは残さない」というしつけの所以なのだとか。
わが家では小食の息子に少しでも食べさせようと、「自分の食べる分量」がきっちりわかるように個別の皿や鉢に盛り付けて配膳するようにしてきました。大皿の取り分けにすると嫌いなものには手が伸びなくなります。だから、バランスよくメインの料理もきれいに盛り付けてから個人の前に。こうした日本式の配膳は、バランスよく食べるという意味ではとてもメリットのある方法だと思います。
でも、それが習慣になると小食の子や好き嫌いのある子は、自分のお皿にあるものを残すことを当たり前と思うようになってしまいます。
フランス式の「食べられるものを、食べられる分量自分で責任を持って盛り付け、それは残さずにきれいに食べる」という習慣。これは、ある程度食事のしつけができた年齢の子には、試してみてもいい方法かもしれません。世界で有数の残飯排出国である日本で、「お皿にあるものを残す」なんて風景を、子どもたちが当たり前と思って欲しくないと私は思うからです。
同時にこれは、洗い物を減らすという意味でも、取り入れてみていいアイデアかもしれませんね!
次のページでは、このフランス式食べ残しをしない取り分けアイデアを、日本流にアレンジしたコツをお届けします。ポイントは「保存もできるおしゃれな大皿や鉢」を活用すること。フランスで撮影してきた写真入りでお届けしますよ!
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