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“クッ”とアルデンテに仕上げる アスパラガスのリゾット(2ページ目)

アルデンテに仕上げたリゾットは、日本のご飯とは似ても似つかない米料理。パルメザンチーズとバターのコクが効いた、基本のリゾットをマスターしよう!

執筆者:杉村 昌宏

■作り方

1.まず、別鍋にスープを用意しておく。
1,000cc程度のミネラルウォーターを鍋で沸かし、固形スープの素1つを入れて薄めのスープを作る。これを、冷めないように弱火で沸騰状態を保つようにする。
あとで、米に少しづつスープを加えていくので、そのためのレードル(お玉)を用意しておく。

※完成まで、ずっとスープを加え続けていくことになるので、右写真のようにフライパンと、スープのナベを並べて調理するとよい。
なお、好みで、
固形スープを使わずミネラルウォーターだけにするのもいい。



2.
スープを利用してアスパラガスを茹でておく。アスパラガスは根元の固い部分を切り落とし、根元に近い方の固い皮をピーラーなどでむいておく。
これを沸騰しているスープで1、2分茹でてから、穂先の部分を仕上げ用にとっておき、残りを1cm程度に切っておく。
鮮やかな色味がほしければ、別鍋でさっと茹でて冷水などにさらしてもいい。


※ いよいよリゾット作りに入るが、今回はテフロンのフライパンを利用する。テフロンは焦げつきにくい上に、表面摩擦が小さいので、全体をまぜたりフライパンごとゆすったりするのに便利。リゾットには一番向くと思う。
なければ普通のフライパンや鍋を使ってもいい。


3.玉ねぎを細かくみじん切りにしたものを、大さじ1杯程度のオリーブオイルと、バター20gで、焦がさないよう弱火でいためる。
玉ねぎのみじん切りを色づかないようじっくり炒めるのは意外と難しい。玉ねぎが透き通って、甘いいい匂いが立つまで炒めよう。



4.米を洗ったりせず、そのまま加える。中火で、米全体に油がまわって、米粒が透き通るような感じになるまで炒める。焦がさないように注意。



5.
米が白っぽくなったら、火を中火にして白ワインを注ぐ。“ジャー”っと沸騰させアルコールを飛ばす。

6.ワインが少し煮詰まったら、温め続けておいたスープを米がひたひたにかぶるぐらいまで入れ、全体をざっと混ぜたら弱火~中火で表面が“ぐつぐつ”と静かに沸く程度の火加減をキープする。



7.
ここからは出来あがりまでひたすら様子を見て、ひたる程だったスープが、蒸発して少なくなり表面に米が一様に顔を出すようになったら、再びスープをひたひた程度に加えるということを繰り返す。
この間、なるべく米を混ぜないようにし、スープを加えた場合など全体をなじませるのに、フライパンを軽くゆすったりする程度とする。混ぜすぎると米の表面に粘りが出てしまう。


※ 米の状態は、最初にワインを注いでから、出来あがるまでの“時間”でほぼ決まる。加えるスープの量は、ちょっとした火加減やフライパンの大きさなどでかなり変わってくるので、途中足りなくなってしまって慌てないように、多少多めに準備しておき、スープの残り分量に関わらず、あくまで“時間”で仕上がりのタイミングを見るようにするのがコツだ。
このためには、ワインを注ぐときにタイマーを20分にセットして時間経過を正確に測れるようにしておくといいだろう。

8.残り5分ぐらいのところで、塩を振って味を調え、1cm幅に切ったアスパラガスを加え、引き続き状態を見ながら、スープを加えつづけていく。
塩加減は、最後にチーズをたっぷり入れるので、それを計算してやや軽めとする。



9.
最後、仕上がりの3分ぐらい前からスープをほとんど足さないようにして、水分の量を調整していく。 どうしても水分が少なくなりすぎるようなら、スープをほんの少しづつ加えて微調整する。

残り一分のところで、パルメザンチーズを加えて全体をざっと混ぜたら、さらにバター20gを加えて粘りを極力出さないようにフライパンをあおるようにして全体を混ぜる。
バターとパルメザンチーズが溶けてなめらかになったら出来上がり。

さっそく皿に盛って、仕上げ用にとっておいたアスパラガスを飾る。



かなり固めのアルデンテが好きな人は、ワインを注いでから16~18分ぐらいで仕上げてもいいかも知れない。柔らかめが好きな人は20分を目安にするといいだろう。
最初20分でやってみて、「も少し固めが好きかな」と思ったら、徐々に時間を短くしていって、一番好みの固さにするといい。

今回、彩りを考えてアスパラガスを使ったが、上記のレシピからアスパラガスの部分を省いてしまえば、一番シンプルな「パルメザンチーズのリゾット」となる。これが全てのリゾットの基本となるので、この基本をマスターしてから、いろいろなバリエーションに挑戦するのも面白いだろう。


初めてリゾットを作るときは、途中のスープの加え方や混ぜ方、仕上げのタイミングなど、多少難しそうに思えるかも知れないが、タイマーを使って何度かやってみれば、あっという間にコツがつかめるものだ。

それよりも、米を研いだりしてご飯を炊くことに比べれば、スタートしてからあっという間に、それも驚くほど美味しいリゾットを食べられることに気付くだろう。
我が家でも、ペペロンチーノなどのパスタと並ぶ、“平日仕事帰りの簡単夕食メニュー”の一つといったところだ。



 

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