食卓にはナムルがお勧め。野菜を多く取り入れて!
『僕が韓国料理をつくる理由(わけ)』(コウケンテツ 著/日本放送出版協会訳)(クリックするとアマゾンのHPにとびます) |
A.やはり韓国料理はまだ外に食べに行くというイメージが強いので、ぜひ家庭で作ってほしいですね。韓国料理のいいところは、野菜をたくさん食べられることです。日本は昔に比べてだんだん野菜を使う料理が少なくなってきた気がするので、韓国の野菜の使い方をぜひ採り入れてほしい。それにはナムルが一番実用的かと思います。ぱっと食卓を見て、緑のモノがなかったらホウレン草、赤いモノがなかったらニンジンと、足りないものを補う形でプラスしてほしいですね。
Q.家庭料理を韓国テイストにするコツは?
A.とりあえず、コチュジャンと韓国産の粉トウガラシをそろえておくと便利かな。みそ汁にコチュジャンを入れればチゲの出来上がりだし、野菜炒めや肉じゃがなどの普段作っている料理にコチュジャンを加えるだけで、十分韓国テイストになります。ぜひ僕の本を読んでトライしてみてください! (※参考:『僕が韓国料理をつくる理由(わけ)』、『コウケンテツの韓国料理1(ハナ)・2(ドゥ)・3(セッ)』(コウケンテツ 著/日本放送出版協会訳)(クリックするとアマゾンのHPにとびます))
Q.厳しい暑さが続いて夏バテの人も多いと思いますが、この季節におすすめの韓国料理は?
A.韓国の夏の風物詩といえば、ユッケジャンやサムゲタンですが、おすすめは、ピョンスという冷やした水餃子。中にキュウリや挽き肉、豆腐などが入っていて、それを韓国風のタレにつけて食べます。火照った体を冷やしてくれますよ。自宅でも気軽に作れます。
Q.多いときは週に100本以上のペースでレシピを作っているそうですが、アイデアはどのように浮かんでくるのですか?
A.常に頭を柔らかくして、何気なく目についたもの、耳にしたものをすぐ採り入れるんです。道行くサラリーマンの「さっぱりした唐揚げが食べたいなあ」って会話が聞こえたら、「唐揚げをさっぱりさせるって?」という具合に。そういう意味では、『食客』もネタの宝庫でした(笑)。いくつか材料を並べて、それらをパズルのように組み合わせてメニューを考えるという方法もありますが、やっぱりソンチャンみたいに、一瞬のひらめきとか自分の思い入れとかを大事にしたい。その方が、‘生きたレシピ’になると思います。
Q.今後、力を入れていきたい活動は?
A.レシピ提案のほかに、ボランティアで幼稚園の料理教室を開いています。園児たちが、ちゃんと1人1個、ハンバーグとか作るんですよ。教えるのは大変ですが、すごく楽しい。料理は、まず作ろうとするメニューの見本を見ることから始まって、手で材料をこねたり、においを嗅いだり、焼ける音を聞いたり、とにかく五感を使うものです。立ちっぱなしで体力も使うし、子どもたちにとってはいい経験になると思いますね。食わず嫌いだった食材を食べられるようになったケースもあります。自分で作って食べるってそういう力があるんですよ。
インタビューは以上です。コウケンテツさんは、料理だけでなく、その向こうにいる「人」を最も大切に考えているのが分かります。そして、韓国文化と韓国料理を一気に堪能することができる『食客』は見逃せませんね。この暑い夏を、『食客』で乗り切ろうではありませんか!
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