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海外でやりたかったコレを実現!インタビュー(10) 奨学金を得てウィーンに研究留学(5ページ目)

ダメモトで応募……という奨学金を見事手に入れ、ウィーン大学に長期留学した細野裕子さんのインタビュー。各国の留学生と友情を育んだ寮生活のエピソードほか、海外生活のヒントもたっぷり。

執筆者:南田 登喜子

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――留学の成果、という点ではいかがでしたか?

うーん、そもそも留学の目的であった研究生活とサヨナラしてしまったので……。そういう意味ではどうだったかな、と疑問に思いますが、自分の人生を考えたときには、得がたい経験ができました。本当に満足しています。

ボローニャ
旅行先のボローニャ

――研究生活を離れられたことには、決定的な要因があったのでしょうか?

日本に帰って博士課程3年生の残り半年間復学したんですが、大学に戻ってみて、なんだかものすごくなじめない感じがしちゃったんです。以前から薄々「研究は向いていないな」とは思っていたので、やめるのは時間の問題だったのかもしれないですけど。

それで、修士課程時代にアルバイトしていた今の会社に勤めることになりました。現在はそこで海外発送専門のオンライン古書店「草古堂abroad」を運営しています。

―― 草古堂abroadさんならではのユニークなサービスがいろいろありますね。店長である細野さんご自身のアイデアですか?

自分が海外にいたときに感じたり目にした生活上の不便が今のショップのアイデアの元になっていますね。お客様から寄せられたご要望なんかも取り入れさせていただいてます。わたし自身に海外生活経験があるということが、お客様の安心感につながる部分があるみたいで、それはこちらとしても本当に嬉しいです。

就職したときからネット通販はあったんですが、海外発送に関してはわたしが入ってからのことで、いきなり持ち込んだアイデアを、よく社長がかってくれたな、と思います……。

将来的には今やっている事業をもっと拡大したいと思っているんです。実際に海外出店したり、海外の日本ショップと提携したり。みなさんご存知のように、今は海外でも日本のマンガやアニメが大人気ですから、そういった方面へも積極的に展開していきたいですね。本以外でも古いものならなんでも扱ってますから、古美術などでも日本のよさを海外に広めるような事業展開ができれば、と思います。

―― 海外生活者の1人として、今後のご活躍に期待しています!

細野さんの一言メッセージ

現地に行くのであれば、その前にできるだけ語学を勉強していくのがよいと思います。できないならできないなりの楽しみ方がありますが、やはりある程度自分の気持ちや言いたいことが言える上で成り立つコミュニケーションの方が、相手も自分も楽しいはず!

 


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