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不安定な国際情勢や不景気は、日本人の足を国内にとどめてしまうのか? と思いきや、2004年も海外に暮らす日本人は増えそうです。最近の海外在留邦人&留学生の動向から、トレンドを探ってみましょう。

●海外渡航者数の推移

1964年の海外旅行自由化以降、 日本人の出国者数は、1990年代半ばまで、ほぼ一貫して増加してきました。例外は、第2次オイルショックの1980年、湾岸戦争の1991年くらい。ところが、1998年には約1581万人と前年より6%も減少し、それ以降は、ピークを迎えた2000年の約1782万人をのぞき、1600万人台で増減しながら推移しています。2003年の数値は未確定ですが、推計値で1335万人。2004年は、世界情勢が落ち着いていれば、やはり1600万人台と旅行業界では予測しています。

総人口に占める年間出国者率は欧米諸国より低い13%前後、つまり、7~8人に1人の割合で落ち着いていることになります。海外へ向かう日本人の数は、このあたりで頭打ちなのでしょうか? 

●海外で暮らす日本人数は増加の一途

実は、 日本人出国者数が横ばい状態となった後も、海外で暮らす日本人の数は増加し続けています。在留届を元に外務省が発表している海外在留邦人数調査統計によると、2002年10月1日現在の在留邦人数は約87万人。内訳は永住者が約29万人で、長期滞在者が約59万人となっています。10年前に比べると、それぞれ約3万人、約16万人増えており、増加が目立つのは、留学生や駐在員、ロングステイヤーらを含む長期滞在者の方です。前年比では長期滞在者総数が8.2%増加しており、地域別では、オーストラリアやニュージーランドを含む大洋州が16.9%増と著しく伸びています。

在留邦人数推移グラフ
海外に滞在していながら、在留届を提出していない人もたくさんいるので、海外在住者の実態は外務省が発表する数字の倍近いとも、倍以上だとも言われていますが、日本政府が公式に発表する在留邦人数が100万人に届く日もそう遠くはなさそうです。