郵便局の民営化はまだ予断を許さない状況ですが、外堀はかなり埋まっているという感じはします。
その施策のひとつとして、登場しそうなのがこの「郵便認証士」という資格です。
どういう資格かというと、これは裁判所からの文書、内容証明や配達証明などを配達するために必要となる資格だというのです。確かに郵便法の第62条に「配達証明の取扱においては、郵政省において、当該郵便物を配達し、又は交付した事実を証明する。」とあります。
民営化後の会社では、社員は民間人であり郵政省職員ではないため、この法律にそぐわないということなのでしょう。
もっとも、本音では、公務員の身分継続を求める現郵政職員への配慮から政府が落としどころとしたいという事もあるようです。
ところで、この新資格ですが、コンビニ店員やクリーニング屋の店員さんが取得すれば内容証明の交付も出来るということなのでしょうか?あるいは、この資格を取得しておけば、民営化後の新会社への就職で有利になるのでしょうか?
そうなれば郵便業務自体の市場が広がって世の中もっと活性化されると思うのですが。
実際には、特定郵便局長を対象とした資格だといいますから、あまり一般的な資格にはならない可能性が高いと思われます。
郵政民営化にともなって思わぬところで持ち上がった新資格創設の話も、ふたを開けてみれば対象者が限られてしまうようですが、こういった議論が始まること自体が格段の進歩だともいえます。
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