資格・検定/資格アーカイブ

主にサラリーマン・OLの仕事に役立つ資格を考える 仕事に役立つ資格とは?

サラリーマン・OLにとって、仕事に役立つ資格とは何でしょうか?直接自分の仕事に役立つ資格があればそれは当然として、他にも会社から褒賞金が出るとか、上司の評価があがるとか色んな理由があるでしょう。

執筆者:山下 智之

 資格には2通りあります。その資格が無いと業務が出来ない業務独占資格と、人の能力を評価してどのレベルにあるかを認定する検定試験です。これらの資格の中でサラリーマンにとって役に立つ資格とは何でしょうか?
 実はサラリーマンにとってはどちらかという事はありません。これらどちらにも役に立つ資格が存在するのです。筆者がサラリーマンをやっている友人のつてをたどって取材したところ、多くの資格所持者が現れました。彼らの資格について、なるべく簡潔にするために、一覧表にまとめてご紹介したいと思います。



 一般企業において、業務独占資格が必要になるのは、たとえば化学工場において、危険物を管理しなければならない場合などです。危険物取扱者の資格を持つ人を雇って、危険物の管理を行う必要があります。このようにそれだけでは仕事にならないけれども、職場によっては無くてはならない資格というものが存在します。
 検定試験による能力の証明の方が有利な場合もあります。サラリーマンにとっては、こちらの方がむしろ主流といえるでしょう。ビジネスマンにとって不可欠な英語能力や、最近ではどの企業でも必要となったIT技術者の能力を証明するMCPや情報処理技術者などです。


ビジネスマン全般的に役に立つ資格

 ここでは、あくまで一般的なビジネスマン全般を想定することとします。部門によっては一般企業にもスペシャリストは当然居る訳ですが、これらにつていは次の章で述べます。
 ビジネスマンにはさまざまな素養が求められますが、最近は文書力・コミュニケーション力のほか、ITが職場に入り込んできたことにより、ITの技術力も一般的な能力の尺度として採用されはじめています。

業務の内容 資格名称 備考 お勧めサイト紹介
英語によるコミュニケーション 英検準1級 英語能力を認定する上で権威ある資格 英語に関する資格
TOEIC 最近多くの企業で採用され始めた。730点が出来る奴の目安
文章力 漢検1級 社会人なら1級はほしいところ 英語以外の語学に関する資格
IT技術力 初級シスアド 情報処理部門でなくとも評価される場合が多い 情報処理関連資格
MOUS いまやWord,Excellはビジネスマンの常識
経理能力 簿記2級 会社の仕組みを理解する上でも有意義な資格 経営・金融・税務に関する資格
経営能力 中小企業診断士 コンサルタントクラスと評価する企業もある


総務系職場で役に立つ資格


 総務系職場には、社内の内線電話・ビル管理などさまざまな業務が託されます。ここでは業務独占資格も検定試験も役に立つ場面が多いと思われます。

業務内容 資格名称 備考 お勧めサイト紹介
ビル等の設備管理業務 電気主任技術者 電気工事を行うために必要 電気・技術に関するその他のサイト
危険物取扱者 可燃物などの危険物を貯蔵するために必要 環境・安全管理に関する資格
オフィスへの電話の設置 工事担任者 電話工事に必要 情報処理関連資格
社内預金・貸付・住宅補助など FP(ファイナンシャルプランナー) 資格は必要ないが能力を証明するのに有利 経営・金融・税務に関する資格




企業内スペシャリストの持つ資格

 企業の中にはさまざまな部門があります。大きな企業になるほど、その道のスペシャリストがさまざまな部門で専門的な業務を執り行っているのです。ここでは、多くの一般的な企業に実際に存在する部門で役に立つ資格を述べてみたいと思います。
 筆者が友人に尋ねたところ、いくつか面白い話を聞きました。たとえば、これは現役の弁護士をやっている友人にきいたのですが、最近では大企業の多くで、法務部に司法試験に合格し、弁護士の資格を持つ人を沢山抱えているといいます。これは、企業側が株主代表訴訟などの訴訟に巻き込まれる機会が増えたという事情もありますが、何より、弁護士が余りはじめており、弁護士事務所に勤めても大企業のサラリーマンと同じ程度の収入しか得られなくなったという事情もあるそうです。
 また、弁理士の資格を持ちながら、弁理士事務所を構えずに、企業の特許部で働いている友人も居ます。彼らは、いわば企業内スペシャリストであり、独立できるだけの資格を持ちながら企業内でその能力を生かそうとする人々です。
 金融・建設・情報システム・通信・不動産など業種ごとにスペシャリストとしての能力を求められる場合がありますが、これらの資格は割愛します。

業務の内容 資格名称 備考 お勧めサイト紹介
経営企画部 米国MBA 企業派遣でとる人も多いが、最近では就職に有利である事を狙って自費で取得する人もいる N/A
法務部 司法試験 弁護士資格を持って企業の法務部で働く人が居る 法律に関する資格
経理部 簿記1級 スペシャリストとしては1級が必要 経営・金融・税務に関する資格
特許部 弁理士 先端技術を競う企業にとってきわめて重要な資格になり始めている 法律に関する資格
物流部門 通関士 国際貿易に不可欠 販売・流通・貿易に関する資格
情報システム部門 IT系ベンダー資格全般および情報処理技術者試験など MCP,オラクルマスター等 情報処理関連資格
IT系「ベンダー資格」
設計部門 技術士 理系資格の最高峰。どの企業でも一目置く資格。 技術士
お客様相談センター 消費生活アドバイザー CSを重視する企業にとっては重要な資格 人助けに役立つ資格




 社会情勢の変化とともに、企業の置かれている状況も変わります。そこで働くサラリーマンにとっても、同じことです。例えば、米国のMBAを取得していれば出世間違い無しと思われていた時代もありましたが今はどうでしょうか?もちろん能力の証明としては極めて有利な資格ですが、それだけで就職できるという時代は終わったと筆者は考えています。むしろIT系のベンダー資格を沢山取って、情報システムのコンサルティングを行うような仕事の方がニーズが高くなっていると思われます。今後も常に変化する社会情勢を睨みながら少しでも有利な資格を取得してゆくのが、サラリーマンのみならず社会人全般にとって必須の条件となるのかも知れません。


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