京劇の華やかな衣装は観劇の楽しみの1つです。
京劇は、神話から古典、現代(1900年代)物まで、いろいろな時代背景のものが演じられますが、どの時代の演目であっても衣装は同じです。京劇の衣装は史実に忠実なものではなく、観客の好み、人気に合わせてより華やかに洗練されて作られていったという背景があります。
けれども、ただやたらに華やかで人目を引くものであれば何でもよい、というわけではありません。約束事として、主役の色、脇役の色が決まっています。
主役の色上五色[shang4wu3se4]
白・黒・赤・緑・黄色
脇役の色下五色[xia4wu3se4]
桃色・藍・紫・浅黄・茶色
また、衣装の模様でキャラクターの役割や性質をうかがい知ることができます。
動物:虎・龍・蛇・牛など、強い動物が描かれている
花:牡丹・菊、草花など、長細い形に開く草花が描かれている
自然:雲・海・太陽・月
その他:お金の模様
私が観た演目西遊記では、主要登場人物の衣装はこのようになっていました。
悪の親分(白骨精)が白
孫悟空が黄色と赤
猪八戒が黒と茶色
沙悟浄が緑と黒
三蔵法師が桃色と赤を身につけていました。
やはり上五色は舞台上でとても映え、視線が奪われます。
INDEX
■登場人物は4パターン■
■想像力を働かせるツボはココ!■
■京劇の楽しみ方■