フランス/フランスの観光・世界遺産

ランス、世界遺産の町(5ページ目)

ランスは町中が世界遺産だらけ。三大ゴシック大聖堂の一つノートルダム、サン・レミ教会、そしてトー宮殿。あの奇跡の少女、ジャンヌ・ダルクゆかりの地でもあるんです。

執筆者:赤木 滋生

ところで、隣に見える豪壮な建物と庭はただの屋敷じゃありません。これも世界遺産に指定されているトー宮殿なんです。場所からして察しがつくでしょうが、かつてはランスの大僧正の宮殿で、現在ランス大聖堂の建設博物館として、また、1223年から代々フランス王の戴冠式がとり行われた記念館としてさまざまな展示が行なわれています。

おや、ジャンヌ・ダルク?


大聖堂前の広場に騎士の姿。よくよく見れば女性。ってことは?もちろんあの、ジャンヌ・ダルクですね。でも、どうして…

いやあ、ランス大聖堂のあまりの素晴らしさに圧倒させられて少し疲れました。ちょうど西側正面にあるシャンパン屋さんの店先ではテラスでグラスシャンパンを楽しめるようです、一杯やりましょうか。

「ふー、一息ついたね。やはりランスにはシャンパンが良く似合う。お、あの銅像は何だ?」
「ありゃ、ジャンヌ・ダルクの像だよ。1429年にわがフランス軍がイギリス軍に大勝した歴史的なヒロインさ。」と、話し掛けてきたのは口ひげをたくわえたムッシュ。脇に挟んだ豚皮の袋をひじで押えながら、バアアーっとバグパイプのような笛を吹き始めたじゃありませんか。
ランス市庁舎。17世紀から始まった建造が完成したのがなんと200年後。ルネッサンス様式のルイ13世像はじめ、多くの彫刻で美しく飾られたネオクラシックな外観は見事。おや何やらイベントの準備が進んでいるようだが?
そう言えば彼、服装がなんか変です。黄色と黒が基調の肩や太ももがまあるく膨らんだ服に金色の縁取り、まさかタイガースの応援団じゃあるまいし。
「その格好はいったい何なんですか?」
「あれれ、あんたは、今日がジャンヌ・ダルク祭りだって知らないの?午後からは時代パレードでこのあたりは人でごった返すよ。俺はもちろんパレードに参加するのさ。だからうまく笛が吹けるように練習してるんだ。バアアー」
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