防犯/スリ・ひったくり・置き引きを防ぐ

事例で知る「置き引き」被害対策(2ページ目)

行楽地や駅や空港、列車内などでの「置き引き」被害。ほんのちょっとした隙に、貴重品の入ったバッグや財布が盗まれます。「少しくらいなら大丈夫だろう」という思い込みは禁物です!

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

その足許。荷物はもう一つなかった?
その足許。荷物はもう一つなかった?

海辺や行楽地では荷物を放置しないこと

<置き引き被害 Case 4>
仲のよい男女6人で海水浴に出かけた大学生たちは、それぞれの荷物をまとめて誰かが見張っているようにしていました。

でも、周りは同じような海水浴客ばかりなので、「平気だよ」「こんなところに泥棒はいないよ」と、6人でビーチボールや、海に入ったりして遊んでから、いざ食事にでかけようと荷物のところに戻ると、全員の財布が抜き取られていました。

誰も見ていなかったので、いつ盗まれたのかもわかりませんでした。

 

<対策>
一見、平和な光景の海辺や行楽地ですが、財布などの貴重品が入った荷物を誰でも近づける場所に放置することは、「どうぞ持っていって下さい」というようなものです。「大丈夫」とは、必ず誰か見張りがいて荷物から目を離さないでいて初めて言えることです。目を離したら盗まれるものと覚悟しておきましょう。泥棒はどこにでもいるものなのです。海辺や行楽地にいないなどとは、考えないことです。


海外旅行では、ホテルでのチェックイン時はとくに注意

<置き引き被害 Case 5>
恋人と初めての海外旅行に旅立った27歳の会社員男性は、ホテルでのチェックインのときに、不慣れな外国語にとまどいながら一生懸命、宿泊カードに記入するなどしていました。彼女は長時間の飛行機で疲れたと言って、ロビーのソファに座り込んでいました。よくわからない外国語でのやりとりにイライラしながら、やっと書き終えて、部屋の鍵を受け取ると、足許に置いていたトラベラーズチェックや貴重品などの入ったバッグがなくなっていました。

<対策>
バッグをすぐそばに置いていれば安心、などということはありません。手続きに集中している間に、足許やカウンターの上に置いた荷物がなくなる被害は、とくに海外では多く発生しています。日本と同じ感覚でいてはいけません。自分の腕の中に囲うように持つようにして、一瞬の隙も見せないようにしましょう。足許に置くなら、自分の足先を荷物の下に入れて、重さを確かめていましょう。足の間に挟むのも、つい油断が生じてしまうので、自分の目の届く位置に置いて、同行者がいたら一緒に荷物を見張るようにしましょう。

荷物にセットしておき、一定距離以上、荷物が離れるとアラームが鳴る警報システムの防犯グッズもあります。ホームセンターや防犯グッズコーナー、旅行用品店などで購入しましょう。


当たり前のことばかりですが、これが守られないために多くの人が被害に遭っているのです。眠ってしまったり、貴重品から離れてしまえば、不審者が近づくことに気がつきません。ふとした隙に現金や貴重品などを盗まれて、せっかくの想い出を台無しにしないように、警戒して旅を楽しんで下さい♪


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