「支払い請求通知書」あるいは「最終通告書」といったハガキが届いた…という人は全国に多数います。国民生活センター、各警察署、また当サイトへも相談メールが殺到していましたが、ついに悪質なその犯人が7月15日に逮捕されました。福島県警が北海道警察と合同で捜査本部を設置して、事件の全容解明を進めています。

いわき市の会社員男性ら6人にうその請求書を郵送し、一人当たり23,140円で計12万9千円を振り込ませた疑いで、福島北署は都内に住む26歳の容疑者男性を逮捕しました。調べに対して男は容疑を否認しています。

「大和総業」「エムアイ企画」などと架空の会社名を名乗り、都内の名簿販売業者でダイヤルQ2利用者名簿など1万人以上の名簿を購入して送りつけていました。振込先が記載されており、その口座から現金を引き出していたことがわかったのです。

全国でこれまでに同様の「請求書が届いた」という相談は、約6,600件、実際に支払った被害者は1,279人、被害総額は2,948万円になります。被害者は北海道がもっとも多く、約400人に上っています。一人当たり約2万3千円を支払っています。届け出たうち、支払ってしまった人は約21%、5人に1人は支払っていたことになります。

これらの数字はあくまでも警察署が把握した「認知件数」です。請求書がきても届け出ていない人、支払ってしまったけれども届け出ていない人も、さらに多数いるものと思われます。もし、支払っても届け出ていない人はお近くの警察署に届け出ることをおすすめします。

広域に渡る詐欺事件として、今後の捜査の展開が注目されますが、支払ってしまった人たちに支払ったお金が戻ってくるかどうか、というのは別です。支払った人と犯人との間での返金については、民事になります。警察は民事不介入です。被害者が結束して被害者組織を結成して民事裁判を起こす、といった可能性はあるでしょう。

しかし、金額が2万円前後ということで、そういった行動を起こすとしても採算はとれないかも知れません。会合を持つにしても被害者は全国にまたがっており、集合する交通費だけでも被害額を上回ってしまうでしょう。また、支払ってしまった被害者にはそういう行動を望まないタイプの人が多いかも知れません。どうなっていくか今後の展開を見守りましょう。

架空の銀行口座を利用していたということで、背後に架空口座を販売する「通帳屋」がいると見て、その点も捜査しています。架空口座は秘密の現金の受け取りや裏金のプールなどに使われることが多く、インターネット上でも販売されており、犯罪に利用されることも多いので問題となっています。

さんざん若者を中心にした不当な料金請求事件として世間を騒がせてきたこの事件。詳しい内容については、今後の捜査を待つしかありませんが、今回の逮捕で、請求書を受け取った人、支払ってしまった人、それぞれの胸にどんな思いが去来するのでしょうか。

今後も別の業者が同様の手口で請求してくる可能性もありますから、くれぐれも支払ってしまわないように、国民生活センターやお近くの消費生活センター、警察署等にご相談なさるようにおすすめします。
全国の消費生活センター一覧はこちらから。

【編集部おすすめの購入サイト】

楽天市場で防犯グッズを見る

Amazonで防犯グッズを見る

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。