防犯/防犯関連情報

爆発物はどこにある?

都内で連続発生している爆発事件から、市民が知っておきたい不審物への注意の仕方。意外と身近なところにあるかもしれない爆発物。日ごろからどんなことに気をつけたらいいのでしょうか?

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

連続爆発時件

都内で連続発生している爆発事件。同一犯の可能性が高く、新宿中央公園では殺傷能力の高い爆発物が使われており、次なる事件の発生が危ぶまれています。

1月10日に品川、12日に渋谷、19日に新宿と徐々に爆発物の内容もエスカレートしています。品川ではリード線が見つかっており、渋谷では遠隔操作用アンテナが発見されています。新宿のケースでは、箱のふたを開けると起爆する「トラップ式」の爆発物だった可能性が高いと言われています。

品川のケースは運河土手に置いてあった布製バッグが破裂。ひと気のないところでした。リード線が見つかっている点から、犯人が直接点火したのではないかといわれています。渋谷では国道246号線そばの植え込みの中、にビニール製バッグに入っていたようですが、犯人は付近にいて、にリモコンで爆破させたのではないかとのことです。どちらも時間は夜の10時40分頃でした。

新宿中央公園のケースでは、木製の四角い箱(縦横約35センチ、高さ約40センチ、重さ2,3キロだったと見られる)が、に紙袋に入れられ、揺すってみると「ゴロゴロ」と音がしたといいます。午後3時20分頃に公園事務所の職員が現場近くの植え込みで発見したといいます。爆発は朝の8時40分頃、ということで、最初の目撃から17時間以上も経過しており、開けたら爆発したようですから、犯人は現場付近にはすでにいなかったのでしょう。

爆発物の入った紙袋は汚れて使い古された様子だったそうです。公園内のホームレスの荷物に似せた状態で置かれていたようでした。ホームレスの人たちは私物を袋に入れたり、ひもで縛ることがよくあるようで、通路部分に置くとゴミとして排除されてしまうので、植え込みに置くことが多いとのことです。

3つの事件の共通点

3つのケースとも、植え込みに置かれていたという共通点があり、使われていた火薬等も同種のものと思われ、同一犯による犯行の可能性が高いようです。バッグや紙袋に入れてあり、犯人が持ち歩いていても不審ではないということもあります。つまり、持ち運びは自由で、好きなところに置くことができたわけす。

この「植え込み」というのが意外な「死角」なのです。公園だけでなく、緑を多く配置するために都市部のどこでもたくさんの植え込みがあります。歩道と車道の間にはほとんど植え込みがあります。しかし、よほど手入れの行き届いた場所でない限り、市民の低いモラルを反映してか、ゴミがたくさん見受けられます。


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