国の防衛策
96年に起きた「地下鉄サリン事件」も、朝のラッシュアワーに合わせた同時多発テロでした。米国の今回の事件も朝の9時前後という時間帯を考えると、やはり最大のダメージを考えた周到なテロ工作だったといえます。今後、アメリカの報復攻撃のゆくえがどうなっていくかは固唾を飲んで見守っていくところですが、日本でも「テロ襲撃」の可能性があることを考えて、対策を考えていかねばなりません。
予測のつかないことではありますが、アメリカの悲劇のあとですから可能性が高い、ということがすでに認識できている以上、まったく予想できないことではない点がせめてものアドバンテージといえるでしょう。
そこで、国としては最大限の防衛策をとるであろうことはもちろんですが、われわれ一般市民としても自らを守るという意識を持ち、対策を考えるべきでしょう。多数の市民の命が奪われた今回の事件は最大の教訓です。
飛行機の乗客をチェックすることはすでに厳重に行われていますが、その点はテロリストたちも考慮していると思われますので、地上での襲撃に対して敏感でなくてはなりません。爆弾を積んだトラックやワンボックスカーなどの衝突自爆テロなども予想されるかもしれません。
国の中枢機能周辺、米国関連企業、金融機関周辺はもちろんのこと、主要な鉄道、道路、とくに東京の中枢地区につながるあらゆるルートでは厳重な警戒が必要です。そこに通勤、通学する首都圏の非常に多くの市民は周辺の状況をよく見て、異変を早期に発見することが望まれます。
「自分は一般市民だから何もできない」ということはないのです。市民が「テロを決して許さない」という意志を持って、日常生活において警戒心を強めることが大切です。自分の周囲に関心を持ち、異常がないか確認しましょう。
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