平成13年5月8日、ゴールデンウィーク明けの火曜日午前、弘前市の消費者金融機関で火災が発生。火は瞬く間に燃え広がり、20歳~46歳までの男女5人の従業員の尊い命を奪いました。ほかに4人が火傷等の被害を受けています。
直前のこどもの日の5月5日に千葉県四街道市で起きた、建築解体会社の事務所兼従業員宿舎が炎上、経営者の家族を含む11人が焼死した事件の衝撃もおさまらない内に、またも火災による大惨事。
しかも、「金を出せ、出さねば火をつける」と脅迫して、支店長が断るとすぐに火をつけ何も奪わずに犯人は車で逃走。支店の向かいにあるファストフード店の店長らが救出に協力して4人が救助されたのですが、「もうだめだ」という言葉を最後に5人が亡くなってしまいました。
火災の現場となった消費者金融会社の会長は8日午後、東京証券取引所で行われた3月期決算発表の場で会見を行いました。この会社では強盗事件が発生したときには、非常ボタンを押すための合図として「おいしいお茶をだしてください」と言うことになっており、金の要求も人命を尊重するために応じることとし、時間を稼ぐために1万円札を最後に出すように決めていたと話しました。今回の事件で支店長が金を出すことを断ったことについては「時間を稼ごうとしたのではないかと思う」とのことです。
避難器具はどうだったのか?助かるすべはなかったのか?この事件について、オールアバウトジャパン「防災」ガイドの荒井健一さんにお話を伺いました。