「髪の毛が平たい」などの悩みを解決!
「髪の毛が平たい」などの悩みの原因は? 髪の形状で決まる髪質
髪質は、髪の形状と生え方によって決まります。まずは、髪の形状・生え方と髪質の関係についてご紹介します。<髪の形状と髪質の関係> |
■直毛
直毛の皮膚の内部を見ると、根元(棍毛・こんもう)はまっすぐになっています。髪の断面はほぼ円形なので、皮膚の上に出た際に、まっすぐに髪が伸びていきます。
■波状毛
波状毛はいわゆるクセ毛のこと。棍毛は曲がっていることが多いのが特徴です。髪の断面は楕円形状で平たくなっているので、皮膚から出た際に、髪にうねりが生じやすくなります。
■球状毛
球状毛は縮れ毛のこと。棍毛は極端に曲がっています。髪の断面は波状毛よりも平たく、つぶれた円形状になっているので、皮膚から出た際に、くるくると縮れてしまいます。
また、髪の形状によって、髪の内部にあるタンパク質繊維の並び方(結合)が異なります。髪の断面がほぼ円に近い直毛は、タンパク質繊維の並び方もまっすぐになっています。反対に、波状毛→球状毛とクセが強くなるほど、タンパク質繊維の並び方が不規則になるという特徴があります。そのため、髪がうねってしまうのです。
髪質は遺伝による影響が強く、血縁関係の方がクセ毛だと、自分もクセ毛になることが多い傾向があります。加えて、毛髪を作る毛母細胞はホルモンの影響を受けやすいため、思春期になってからクセ毛が強くなることもあります。髪の形状や生え方を変えるのは、難しいのが現状です。
髪の毛の悩みを解決! なりたい髪質に近づくお手入れ方法
「こんな髪だったらいいのに」──髪質の悩みは、ないものねだり?
■パーマは髪にダメージを与えます
クセ毛を改善する方法として、ストレートパーマがあります。ストレートパーマは、薬剤を使ってタンパク質繊維の結合をゆるめ、まっすぐに伸ばしてキープするというしくみになっています。簡単な方法でまっすぐにできるため、かける方が多いと思います。ただ、生えてくる髪はクセ毛のままなので、定期的にストレートパーマをかけなければ、直毛をキープすることができませんよね。
パーマは化学反応を利用するため、髪の内部に浸透し、ダメージを与えてしまいます。ひんぱんにかけると髪がもろくなってしまうので、私はあまりおすすめしません。
■クセ毛は濡らすとまっすぐになる
前ページで述べたように、クセ毛はタンパク質繊維の並び方が不規則になっています。タンパク質繊維は、水分をたっぷり含むと一時的に結合が切れて、乾燥すると再び結合するという性質を持っています。クセが気になる方は、洗髪後、すぐに熱から髪を保護するヘアケア剤をつけ、ドライヤーで伸ばしながら乾かすとよいでしょう。クセが強いところからはじめるのがコツです。
■ネコっ毛には石けんシャンプーを
髪が細い、いわゆる“ネコっ毛”の方、洗浄力が強すぎるシャンプーを使っていませんか。合成界面活性剤の影響で、毛の表面のキューティクル(タンパク質)がとけてしまうことがあります。そんな方は、固形石けんで髪を洗ってみてください。半年ほど“石けんシャンプー”することで、「髪が太くなった」と実感する方がいらっしゃるようです。
ただ、石けんシャンプーは、ごわごわしたり、石けんの洗浄成分である脂肪酸のにおいがしたり、石けんかすが髪に残りやすかったりと、使いにくい部分もあります。以下の点に注意して、洗ってみてください。
<石けんシャンプーの注意点>
1.固形石けんをよく泡立ててから使う
2.熱めのお湯で、2~3回すすぐ
3.すすいだ後は、リンスやコンディショナーでしっとりさせる
(洗面器1杯に対して、大さじ1の酢を入れた酢リンスでもOK)
4.髪を乾かした後は、髪にやさしいブラシでブラッシングして、石けんかすをおとす
■髪が太いとお悩みの方
「髪が太いので、まとめ髪ができない」とお悩みの方。髪が太いということは、髪が健康な証拠です。年齢を重ねていくうちに髪は細くなる傾向がありますので、若いうちはあまり悩まないようにしてくださいね。
「直毛だったらまとまるのに」「クセ毛だったらかわいいのに」など、髪質の悩みは「ないものねだり」な部分が多いのではないでしょうか。無理に改善しようと思わず、髪質を活かしたヘアスタイルを考えてみてはいかがでしょう。似合うヘアスタイルが見つかれば、自分の髪がもっと好きになることと思います。
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