画質はいまどきの300万画素
画質は正直、いまどきの300万画素デジタルカメラとしての平均レベルだ。CCDが小さくISOはオートしか存在しないため、どうしても暗所においてノイズが乗りがちになってしまう。
ただし、ノイズの散らしかたが自然な感じに収められており、気持ち悪さはさほどない。
また、インナーズームのためワイド端ではどうしても樽型歪曲が見られることも挙げておくべきだろう。
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ただ、DiMAGE Xシリーズの伝統ともいえるマクロモードが搭載されてるのはありがたい。
スイッチなどでマクロモードに切り替えることなく、被写体に近づいているとシームレスにマクロモードへ移行できるのだ。
これはかなり使い勝手のよさに貢献してきているといえるだろう。
それでも戦える!
動作が遅いことを中心に、やや辛口なレビューを書いてきた。しかし、DiMAGE X31は初値で2万5000円で販売されるデジタルカメラなのだ。
この点は強調してしすぎることはないだろう。
値段的に同クラスのデジタルカメラは起動に時間がかかったり、ズームレンズを搭載していないものであったり、あるいは型落ちであったりする。
そんな中、3倍インナーズームをしっかり搭載して、1秒という高速起動を実現している。
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コストパフォーマンスがコンセプト?
思うにDiMAGE X31は3倍ズームレンズを搭載させつつも、2万5000円という値段に収めるためにはどうすればいいか──そんな観点で作られたデジタルカメラではないのだろうか。その試みはきっちりと成功しているように感じられた。
というのは使っていて不満らしい不満が出てこなかったのだ。もちろん、前述したような『メニューでの処理の遅さ』などはあるものの我慢できない範囲ではない。
連写する必要のない『記録』用途には充分に活用できるだろう。
ただ、一点。ISO設定が完全にオートのみになってしまったことだけは残念だ。
前機種のDiMAGE X21ではISOを選択することもできたのだからなおさらだ。
ISOモードがオートのみになってしまうと三脚で固定していようがなんだろうが、暗いシーンではISOが上がってしまいノイズが増加してしまうこととなる。
オークション撮影などには安くて、かつ使い勝手のよさそうなデジタルカメラとしておすすめできそうだったため、この点のみが残念でならない。
・Page1 安くとも3倍インナーズームを搭載
・Page2 全体的にもっさり感……
・Page3 コンセプトはコストパフォーマンス?
・Page4 DiMAGE X31 実写画像&スペック
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