撮影時のコツ
最後にマニュアルモードのあるカメラにおいて、花火撮影に必要となるテクニック等を書くとしよう。・フォーカスは無限遠に
ピント位置であるが基本的にオートフォーカスではなく、マニュアルフォーカスで無限遠(∞という記号)に設定する。
メニューから遠景(山のアイコンが用いられる)などが選べるのであれば、それを選択するといいだろう。
・シャッターはやや早めに切ろう
デジタルカメラにはシャッターラグというものがある。よくシャッターを切ったはずなのに、その次の瞬間が写っているということはないだろうか?
それがシャッターラグだ。
肉眼で花火が炸裂したのを確認してからシャッターを切ったのでは、確実に遅い。 炸裂するかな? と感じたちょっと前にシャッターを切りはじめるのがちょうどいいと思ってくれれば間違いない。
・ノイズリダクション?
最近のデジタルカメラには『ノイズリダクション』という機能があり、長時間撮影で生まれる熱ノイズを取り除くことができる。
熱ノイズというのは、CCDが熱を持ってしまったときに出てくるノイズの一種だ。
具体的にはこの画像の粒状のノイズがそれだ。
花火撮影は長時間シャッターを利用するため、この熱ノイズが頻出する。
そこでノイズリダクションは積極的に利用したいのであるが……。ノイズリダクション機能には決定的な弱点が存在するのだ。
というのは、ノイズリダクション機能は画像からノイズだけを取り除くために、かなりの時間がかかってしまうのだ。
撮影時間がざっと倍になると考えてもらっていいだろう。
つまり、シャッターチャンスが半分になってしまうというわけだ。
連続してシャッターを切りたいときなどは、ノイズリダクションを利用するかしないか……なかなか考えものではある。
トライアル&エラーで万全!
最終的に必要になるのは、とにかくトライアルアンドエラーである。まず設定さえしてしまえば、あとはとにかく撮る。考えてから撮るのではなく、撮ってから考えるのだ。
なにしろ、デジタルカメラには液晶ディスプレイというものがついている。
あるていど撮影してみて傾向を把握することがすぐできるのだ。
筆者も少なくない失敗写真を撮りつつ、その日の傾向を見切って撮影しているのであって、このような写真ばかりが撮れているわけではない。
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というわけで、ざっと花火を撮るために必要な装備、およびテクニックを書いてきた。
色々必要になるものも少なくないので、なかなか敷居は高いと思うが本当にキレイな写真が撮れたときの充実感はいいものだ。
また、バードウオッチングや天体写真などに比べれば、花火写真は本格的に撮ろうとしたときの金額は格安といえる。
基本的には本体以外に必要となるのはリモコン(ケーブルレリーズ)と三脚のみだからだ。
この夏、まだまだ花火大会はあるので何度か撮りに行ってみてはいかがだろうか?
筆者もあと1、2度行ってみる予定だ。
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・Page1 花火の撮り方教えます
・Page2 マニュアルモードの設定方法
・Page3 マニュアルモードがなかったら?
・Page4 花火撮影に必要な装備&ロケーション必勝法
・Page5 最後に必要なのはやっぱりアレ
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