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牛海綿状脳症(BSE)特集?その1(3ページ目)

牛海綿状脳症(BSE)基礎知識・現在までの流れ・Q&Aをまとめました。牛の安全な部位と危険な部位を再確認。牛成分を使った加工食品や化粧品は大丈夫???疑問をチェックしてみましょう。

執筆者:桜 美香

◆◆BSE Q&A1◆◆

極めて低い感染リスク、と言われていても、BSE問題をきっかけに、購入を減らす人は7割にのぼっています。消費者としてこの問題をどう受け止めればいいのかQ&Aにまとめてみました。

◆牛肉は食べても大丈夫なの?

脳、脊髄、眼、回腸遠位部が特定危険部位として指定されており、これらの部位を含まない、肉、乳は安全です。

BSEの原因とされるタンパク質「異常型プリオン」は、牛では神経系統に蓄積しやすいので、BSEがまん延した欧州では神経系の多い肉の部位を中心に、販売禁止措置を取っています。欧州連合(EU)は、生後12カ月以上の牛肉の場合、脳と眼球を含む牛の頭がい、扁桃(へんとう)、せき髄、回腸の除去を義務づけています。また発生数が非常に多い英国・ポルトガルでは、6カ月以上の牛の頭部、胸せん、ひ臓、腸全体、せき髄なども除去対象に加えています。

国内でも、シマチョウと呼ばれる大腸や胃などは焼き肉でおなじみ、胸せん(リードボー)や心臓(ハツ)などはフランス料理の素材としても使われていて、牛のモツ類を食べる機会は多くなっています。こうした部位や内臓などを避け、食べないようにすることが、消費者側の防衛と言えます。

★モツ肉は?

日本食肉流通センターによると、食肉処理場でまず、頭と足の先、蹄(ひづめ)を完全に切り取ってしまいます。この段階でまず、危険とされる脳と目は捨てられ、次に内臓を完全に取り出して、臓器に異変がないかチェック。これから先は、肉と内臓は、全く別のルートで流通することになります。しかし、危険部位とされる回腸遠位部については、内臓関係を扱っている日本畜産副産物協会が「回腸は小腸の一部なので、ホルモンとして出回っている可能性がある」と指摘。危険だとして除外されるべき部位が、食肉の流通ルートからはじかれていないことになります。とはいえ、実際に人間が感染の危険にさらされるのは、BSEに感染した牛が食肉になった場合のみ。厚生労働省は、10月18日から全頭検査を実地することを決めました。国内に流通する牛すべてを食肉処理の際BSE検査する方針を打ち出し、結果が出るまでは肉や内臓を出荷せず、保管する体制に。また、検査結果にかかわらず、危険部位はすべて焼却し、骨やくず肉も肉骨粉にしたのち焼却処分かセメント化します。

★骨付き肉は?

Tボーンステーキ、骨つきカルビ、牛骨ラーメン・・・。骨付き肉を使った料理は多いが、安全性は??
農水省畜産部衛生課は「英国での動物実験などの結果から、脳、せき髄、眼、小腸の最後の部分にあたる回腸遠位部以外からの感染は認められていない。こうした部位を含まない食肉や牛乳、乳製品は、OIE(国際獣疫事務局)の基準でも除外すべき対象とはされておらず、食べても安全」としています。
厚労省食品保健部監視安全課も「現段階では、OIEの基準など世界的に認められた経験則に従って判断するしかない」。では、骨とせき髄が混ざるようなことはないのでしょうか??全国食肉事業協同組合連合会によると、Tボーンステーキはせき髄に近い部位を使っているため、ヨーロッパではプリオンがたまっていない子牛のTボーンしか売っていないが、「完全に安全宣言できない現状では、骨付き肉は選ばない方がいいのでは」と同連合会。

★ひき肉は?

日本食肉消費総合センターによると、「牛ひき肉で使うのは、主として肩肉などあまり売れない部位」。「内臓などほかの部分は味も違うし、食感、水分量も違うので、混ぜることはない。BSEの感染性がないといわれる筋肉の部分のみで、まったく心配はない」とのこと。
原産地の表示が義務づけられているので、輸入牛と国産牛を混ぜてはいけないことになっています。また、チルドハンバーグに使われる牛肉について、日本ハンバーグ・ハンバーガー協会は「肩や足など筋肉の固い部分や、ロースなどの部位をはずした後に残った肉だけを集めて箱に入れて海外から輸入し、それを国内の工場で加工してひき肉にしている」と説明。内臓などほかの部分が混じることはないとのこと。

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◆◆BSE Q&A◆◆

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