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牛海綿状脳症(BSE)特集?その1(4ページ目)

牛海綿状脳症(BSE)基礎知識・現在までの流れ・Q&Aをまとめました。牛の安全な部位と危険な部位を再確認。牛成分を使った加工食品や化粧品は大丈夫???疑問をチェックしてみましょう。

執筆者:桜 美香

◆◆BSE Q&A2◆◆

極めて低い感染リスク、と言われていても、BSE問題をきっかけに、購入を減らす人は7割にのぼっています。消費者としてこの問題をどう受け止めればいいのかQ&Aにまとめてみました。

◆感染の危険度は?
BSEが初めて英国で報告されたのは1986年のこと。それが96年にEU各国で再び大問題になったのは、英国の保健相が「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」という人間の病気と関係がある可能性を認めたためです。若い年齢で発病したり、異なる脳波の検査結果が出るなど、BSEが発生するまではなかった新型が見つかりました。さらに今年3月、英国当局は「食肉が汚染され、人間に感染した可能性がある」との報告書を発表しました。
英国の患者たちは、解体の時に汚染された肉や、脳やせき髄のまざったひき肉を食べた疑いがあるということなので、病気の牛の脳やせき髄、特定危険部位(牛の脳、せき髄、目、回腸)、病気の牛の脳やせき髄を使用した食品などを食べなければ大丈夫と言えます。万一、病気の牛であっても、牛乳や、肉そのものには問題ないと考えていいでしょう。

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◆牛肉エキスが入った食品・健康食品は大丈夫?
牛肉エキスは、ビーフエキス、肉エキスなどの名前でも使われていますが、厳密な区別はなく、牛から抽出、濃縮した成分を原料とした調味料を様々な名称でよんでいます。これらのエキスは主として、肉、骨、皮などを原料に作られており、脳、脊髄、眼球、回腸遠位部の危険部位が使われたり、混入したりすることはほとんどありません。また、健康食品としては、コラーゲンや骨のカルシウムなどが使われていますが、これらも牛エキスと同様の原料で作られています。

10月5日、厚生労働省は、感染の危険性の高い脳、せき髄、目、回腸の「特定危険部位」が混入されていないかどうかの確認を食品加工メーカー側に要請しており、混入が確認された場合は製造は販売を自粛、店頭商品についても自主回収を、メーカー側が混入の有無を確認できない場合でも、製造、販売の中止を求めています。
対象となる食品は、骨などから作るゼラチン、骨粉などの健康
食品の他、スープや調味料に使われる骨髄エキスなどの加工品。骨や骨髄は国際的に感染の危険性がないか、低い、とされているが、「感染の危険が高いせき髄が混入している可能性もある」として、確認を求めています。

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◆牛が原料に使われている医薬・化粧品での感染の危険性は?
これまで、化粧品が原因でBSEが人に感染したという報告はありませんが、現時点では、人への感染経路が解明されておらず、また、化粧品は成分が濃縮されているものもあり、身体に直接使用されるものなので、医薬品と同様の規制を行っています。コラーゲンや胎盤エキスなど自体は、危険な部位ではありませんが、特定危険部位のせき髄が混入する可能性がある、としてメーカーに対してせき髄混入の有無の確認を求め、さらに海外産に加え、国産の牛の原料については使用を原則禁止としました。また、化粧品、医薬品は牛の成分を濃縮して使用するため、食品よりも規制を厳しく特定危険部位4部分を含む14部分について使用を禁止しています。

また、医薬品の中には、牛から得た原料が使用されているものがありますが、脳、脊髄、眼、腸、扁桃、リンパ節、脾臓、胎盤、胸腺など、リスクの高い部位は使用が禁止されています。ヒツジ、ヤギ、水牛、シカ等の反芻(すう)動物についてもウシと同様な規制がされています。また、これまで、こうした医薬品等が原因で、BSEが人に感染したという報告は国際的にもありません。しかし、より一層の安全性を確保するため、化粧品同様BSEの発生国の原料や、危険性の高い部位14部分の使用を禁止し、安全な原料への切り替えなどを進めています。

◆◆BSEQ&A◆◆

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Page 3(BSEQ&A1)・Page 4(BSEQ&A2)

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※All About Japan注意事項

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※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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