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コンチネンタル航空の家族主義経営(上)(4ページ目)

かつて“どん底”の時代を経験したアメリカ系メガキャリア──コンチネンタル航空。その後の復活劇は、見事としか言いようがありません。復活の原動力となったユニークな家族主義経営について取材しました。

執筆者:秋本 俊二

個人の考えや意思が尊重され
働き方も自由に選択


岡留さんはまた、会社が個人を最大限に尊重する点も評価します。彼女がコンチネンタル航空に入社したのは1990年。それ以前は、アジア系エアラインに勤務していました。

「アジアのエアラインで働いていたときは、自分たちは会社に管理されているという意識が常にありましたね。何をするにしても、誰かに見られ、いつも査定されている。そんな思いを拭えなかった。だから自分の意思でお客さまに接しているというより、会社に働かされているという気持ちが強かったように思います。その点、アメリカの会社は居心地がとてもいい。個人の考えや意思を尊重してくれますからね。お客さまに喜んでいただくために自分で自由に工夫したり、対処の仕方を考えたり。それを、会社もきちんと受け止めて、応援してくれるんです」

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社員たちの多くが「居心地のいい会社」と評価

勤務シフトひとつを例にとっても、コンチネンタル航空ではいろいろな働き方が認められているといいます。

たとえば、客室乗務員が何かしらの理由で家にいたい場合には、ほかの乗務員とフライトを交代することも自由。社内では、それをフライトを「トレードする」と表現しています。逆に、いつもより余分に働きたいと思う月にはフライトを「ピックアップ」することができる。

「この日だけはどうしても休みたいと思えば、そういうスケジュールが組めます。乗務員同士でお互いに相談し合い、だったらその日は自分がフライトに就きましょうと助け合う雰囲気もできている。それを会社が認めているというのは、一人ひとりのライフスタイルをとても大切に考えてくれている証拠だと思うんです」

会社が社員を大切にし、一人ひとりの頑張りをきちんと見て評価してくれる──そう感じているのは客室乗務員やグランドスタッフだけではありません。機体メンテナンスの現場なども同じです。次回はコンチネンタル航空の整備部門も訪ね、ユニークな家族主義経営についてさらに検証していきます。


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コンチネンタル航空
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