ハンドメイド・手芸/ハンドメイドの実例

古き時代に思いを馳せて '30~'50年代の穀物袋

1930年~1950年代のアメリカでは、人々は生活していくのに必死でした。そんな中、カラフルな布の袋に入った小麦粉や飼料や種が流行し、布が貴重だったこともあり、女性達は、お気に入りのプリントの袋をこぞって買い集めました。それが、今でもパッチワークやカントリードール愛好家の間で人気がある、Feedsack(穀物袋)です。

執筆者:佐々木 純子



パッチワークや布マニアなら、feedsackという言葉を聞いたことがあると思います。1930~1950年代、アメリカでは、動物の飼料(feed)などは、きれいな布の袋(sack)に入れて売られていました。布が貴重品だった時代なので、女性たちはその袋(Feedsack)をほどいてパッチワークに利用していました。当時の女性たちが、布をいかに大切にしていたか、ということが分かりますね。
飼料を入れた袋だけではなく、フラワーサック(小麦粉-frower)、シードサック(種-seed)なども、同じようにカラフルな布の袋に入って販売されていたようです。飼料会社も小麦粉会社も、美しい布のプリントを作って、女性たちに買ってもらおうと工夫をしていたのでしょうね。

ざっくりとした肌触りで、ポップで明るいFeedsackは、今でも大人気です。貴重なアンティーク・ファブリックとして、コレクターの間で売買されているだけではなく、同じプリントの復刻版(レプリカ)も、今の生地メーカーがたくさん作られているんですよ。

今も昔も、花柄は当然のように人気があったのですが、フォークやキッチン小物など、遊び心があるプリントも多く、目を楽しませてくれます。買い求めた布をよく見ると、まっすぐではなく大ざっぱに縫われているミシンの跡が残っていたり、当時の流行のものが描かれていたりして、なかなかおもしろいです。エンパイアステートビルの絵が描かれていたりすると、きっとビルが建ったばかりの時代に作られたのかも・・・と想像してしまいます。

50年前のアメリカの暮らしを生活に思いを馳せながら、布を眺めるなんて、楽しいですよね。

現在のfeedsack愛好家たちは、通信販売や、パッチワーク専門店で布を手に入れているようです。東京・吉祥寺のコットンフィールドや、yahoo!のオークションなどでも、手に入ります。いちど探検に出掛けてみてはいかがでしょうか?

・コットンフィールド(東京・吉祥寺)
・YAHOO! JAPAN オークション
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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