◆ 低迷期、プアール茶に救われる


静岡県は茶産地として有名だが、緑の茶畑が広がる中にティーライフの白い本社ビルは存在する。しかし静岡茶をブランドとして販売しているわけではない。

社長の植田伸司氏は、1975年に脱サラ、緑茶の行商を経て、ティーバッグ加工業を営むようになる。ところが80年代になってティーバッグが浸透すると、緑茶メーカーは、ティーバッグを自社生産するようになった。下請け加工が中心だったため、売上は低迷した。

将来を案じた植田氏は、92年に茶の通販事業を開始。広告や折込チラシを出したが、まったく売れない。試行錯誤する中、ひとつ当たったものがあった。

それが同梱チラシ。静岡県浜松市を拠点とする大手通販会社ムトウのカタログに同封したものだ。それは皮肉にも緑茶ではなくプアール茶だった。このチラシから思いがけないほどの受注が入ったのだ。

プアール茶は中国が原産地。ダイエット効果があると女性に人気のあるお茶だ。衣料通販カタログの顧客層とプアール茶がうまくマッチした。

ティーライフは、地元の静岡茶ではなく、プアール茶を扱うことで、急激に成長してゆくことになる。2004年7月期の売上は42億円。プアール茶取り扱い開始の1998年が売上6億円であるから、6年で7倍に拡大しているのだ。

当時同梱したプアール茶チラシは、1,000円のお試しセット。実はこれは初回購入のハードルを下げるためのフロント商品。これを売るだけでは赤字なのだ。

このお試しセットに、本商品の案内が同封される。優待期限付きの500円割引券がついてくる。そして、期限お知らせのためにハガキが2回送付される。


追客ハガキ1回目
…締切日1週間前に届く
追客ハガキ2回目
…期限が切れてから届く


2回目の追客は、優待期限が切れた後に、さらに21日間の延長を伝えるもの。「まだまだOKです!企画」には思わず苦笑してしまうが、このように何度も接触することで、お試しからの本商品購入率は40%となっている。一にも二にも、機会を作って接触してみるものだ。

さらに1年間かけて5~6回、カタログ「四季彩々」と無料サンプルが送付される。これらの送付コストはお試し購入額と同じ、1年で1,000円がかかる。

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