2026年10月募集の個人向け国債「固定5年」の金利は年2.39%(税引き前)です。一方、ゆうちょ銀行の5年定期貯金は年1%(税引き前)で、この2商品を比べると、個人向け国債のほうが高い金利となっています。「老後資金の一部で購入してみようかな」と考える方もいるでしょう。
そんななか、登場するのが「個人向け国債プラス」です。何がプラスされるのか、従来の商品とどう違うのかをご紹介します。

「プラス」は、購入できる人・団体が増えるという意味
「個人向け国債プラス」は、これまで個人だけだった販売対象を、一部の法人や団体にも広げることに伴う新しい名称です。変更は、2026年12月募集分(2027年1月発行分)から予定されています。個人はこれまでどおり購入できます。
新たに対象となるのは、次のような法人や団体です。
・非営利法人:学校法人、社会福祉法人、医療法人、宗教法人、一般社団法人など
・非上場法人:資本金5億円未満の非上場株式会社、合同会社など
・マンション管理組合
金融機関や上場企業など、金融商品取引法上の「特定投資家」にあたる法人は、対象外です。販売対象を広げるのは、国債を安定して保有する投資家の層を広げることが目的とされています。
金利が特別に上乗せされる商品ではない
名前に「プラス」と付きますが、金利が上乗せされたり、新しい満期の商品が追加されたりするわけではありません。ラインアップも基本的な商品性も、従来と同じです。
種類は次の3つです。
・変動10年:半年ごとに適用金利を見直す
・固定5年:発行時の金利が5年間変わらない
・固定3年:発行時の金利が3年間変わらない
いずれも1万円から1万円単位で購入でき、最低金利は年0.05%です。満期には額面金額が戻ります。
個人が購入するときの考え方も同じ
初心者が確認したいのは、「いつ使うお金なのか」です。
個人向け国債プラスも、原則として発行後1年間は中途換金できません。生活費や急な出費に備えるお金は手元に残し、当面使わない資金で検討しましょう。
発行後1年が経過すれば中途換金できますが、その際は「直前2回分の各利子(税引き前)相当額×0.79685」が差し引かれます。満期前に使う可能性がある場合は、この条件を確認しておきましょう。
すでに持っている個人向け国債はどうなる?
2026年12月以前に発行された「個人向け国債」が、自動的に「個人向け国債プラス」へ変更されるわけではありません。すでに保有している個人向け国債は、名称も含めて従来のままです。中途換金や譲渡できる相手などの取り扱いも変わりません。
2026年12月募集分(2027年1月発行分)から、販売対象を一部の法人・団体にも広げた「個人向け国債プラス」が新たに発行されます。
財務省によると、商品のラインアップや基本的な商品性は変わりません。購入を考えている方は、名称変更の時期だけでなく、募集ごとの金利と、資金を使う予定を合わせて判断するとよいでしょう。







