普通預金にまとまったお金があると、「少しでも有利なところに預けたい」と考える方もいるでしょう。安全性を重視して運用するなら、個人向け国債や定期預金が選択肢になります。
ただし、金利が高くても、途中でお金が必要になると、予定していた利息を受け取れないことがあります。今回は、50万円を個人向け国債「固定3年」と、あおぞら銀行BANK支店の3年もの定期預金で運用した場合の利息と、お金を引き出す際の違いを比較してみましょう。

個人向け国債・固定3年:3年後の税引き後利息は「約2万4720円」
個人向け国債・固定3年(年2.07%・2026年10月募集)を50万円購入し、満期まで保有した場合の3年間の利息の合計額は、次のとおりです。
・受取利息(税引き前):約3万1021円
・受取利息(税引き後):約2万4720円
利息には20.315%の税金がかかります。また、実際には利息は満期にまとめて受け取るのではなく、半年ごとに支払われます。
個人向け国債は、国が元本と利息の支払いを保証しているため、安全性を重視する人に選ばれています。
あおぞら銀行BANK支店の定期預金:3年後の税引き後利息は「約1万9510円」
比較するのは、あおぞら銀行のBANK口座専用商品「BANK The 定期」の3年ものです。2026年10月1日時点の条件は、次のとおりです。
【あおぞら銀行BANK支店の「BANK The 定期」3年もの】
・金利:年1.6%(3年・半年複利)
・預入額:50万円以上1円単位
・対象者:日本国内に居住し、同行のBANK口座を持つ個人
この3年もの定期預金に50万円を預けた場合の利息は、次のとおりです。
・3年後の受取利息(税引き前):約2万4485円
・3年後の受取利息(税引き後):約1万9510円
半年複利は、半年ごとに利息を計算上の元金に組み入れ、その利息にも次の利息が付く仕組みです。利息の支払いは満期時となります。定期預金の利息にも、20.315%の税金がかかります。
満期まで保有するなら、利息の差は約5210円
50万円を3年間預けた場合の税引き後利息は、次のようになりました。
・個人向け国債(固定3年):約2万4720円
・あおぞら銀行BANK支店(3年定期預金):約1万9510円
満期まで保有した場合、個人向け国債(3年)のほうが約5210円多く利息を受け取れる計算です。ただし、途中でお金を使う場合は、満期までの利息だけで比較できません。次に、中途解約・中途換金の違いを確認しましょう。
定期預金は途中で解約できるが、利息が大きく減る
BANK The 定期は中途解約できますが、2026年10月1日時点の中途解約利率は「年0.1%」です。解約時には、預入日から解約日の前日までの期間について、解約日に適用される中途解約利率で利息を計算し直します。
「解約してから金利が下がる」のではなく、預けていた期間の利息も低い金利で計算される点がポイントです。
例えば、50万円を約1年で解約し、年0.1%が適用される場合、税引き後利息は約400円にとどまります。満期まで預けた場合の年1.6%とは、大きな違いがあります。
また、この商品は一部解約ができません。50万円を1本の定期預金にしていた場合、「10万円だけ必要」というときも、その定期預金全体を解約する必要があります。
途中解約を避けるためには、預ける前に、途中で使う可能性のあるお金は普通預金などに残しておくとよいでしょう。
個人向け国債は、原則1年間換金できない
個人向け国債は、原則として発行から1年間は中途換金できません。その後は、額面1万円単位で一部または全部を換金できます。
中途換金すると、原則として「直前2回分の各利子(税引き前)相当額×0.79685」が差し引かれます。おおむね直近1年分の税引き後利息に相当する金額を差し引く仕組みです。
定期預金との違いは、1年経過後なら必要な金額だけ換金できることです。とはいえ、近いうちに使う予定のあるお金や、急な出費に備えるお金は、すぐに引き出せる普通預金に残しておきたいところです。
金利と使いやすさをセットで考えよう
今回の比較では、満期まで保有した場合の利息は、個人向け国債・固定3年のほうが多い結果となりました。
しっかり利息をもらうには、「3年間使わないお金」と「途中で必要になるかもしれないお金」を分けて考えることが大切です。金利とお金の使いやすさを確認し、暮らしに合った預け先を選びましょう。







