2026年10月8日から募集が始まった個人向け国債・変動10年(第199回債)の初回の適用利率は年2.05%です。今回は、個人向け国債・変動10年を100万円購入した場合、半年後にはいくら受け取れるのか、計算してみましょう。

個人向け国債・変動10年を「金利2.05%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・変動10年を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。
【半年後にもらえる利息】
・100万円×2.05%×1/2(半年間であるため)=1万250円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「2082円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
したがって、100万円を購入すると、最初の利払い日に受け取る半年分の利息は税引き後で「1万250円-2082円=8168円」となります。
個人向け国債は、満期と金利の仕組みで選べる
個人向け国債は、日本国が発行し、元本と利子の支払いを行う金融商品です。最低1万円から、1万円単位で購入でき、満期には額面金額が戻ります。
選べるのは「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3タイプです。名前の数字は満期までの期間を表し、「変動」「固定」は金利の仕組みを示しています。
変動10年は半年ごとに適用利率が変わります。一方、固定5年と固定3年は、発行時に決まった利率が満期まで続きます。どのタイプにも年0.05%の最低金利が設けられています。
変動10年の年2.05%は、最初の利子計算期間の金利
今回の変動10年の年2.05%は、10年間ずっと続く金利ではありません。最初の利子計算期間に適用され、その後は半年ごとに見直されます。
適用利率は、10年固定利付国債の入札結果などに基づく「基準金利」に0.66を掛けて決まります。基準金利が上がれば受け取る利息が増え、下がれば利息も減る可能性があります。
購入後も金利の変化を取り込めることが、変動10年の特徴です。「今の金利を長期間固定するより、そのときの金利水準に合わせて運用したい」という方に検討しやすい商品でしょう。
今後の金利上昇にも対応したいなら、変動10年
固定金利の商品を購入した後に市場金利が上がると、「もう少し待てば、高い金利で購入できたかもしれない」と感じることもあるでしょう。
変動10年なら、購入した国債を保有したまま、半年ごとの金利見直しを受けられます。金利の上昇に合わせるために、毎回買い直す必要はありません。
「安全性を重視しながら、今後の金利上昇にも備えたい」「利息の額が変わっても、金利の動きに合わせて保有したい」という方は、変動10年を候補にできます。
一方、将来の利息額は確定していません。毎回同じ額の利息を受け取りたい場合は、固定タイプとも比較してみましょう。
受け取る利息を見通したいなら、固定5年・固定3年
固定5年と固定3年は、発行時の利率が満期まで変わりません。購入後に市場金利が下がっても、決まった利率で利息を受け取れる点が特徴です。
例えば、5年間使う予定のないお金について、利息の見通しを立てて保有したいなら固定5年。3年後に使う予定があり、その時期に満期を合わせたいなら固定3年という考え方ができます。
今後の金利が上がるか下がるかを正確に予測するのは難しいものです。予測だけで決めるより、「利息が変わることを受け入れられるか」「今の利率を確保しておきたいか」を考えると、選びやすくなるでしょう。
10年満期でも、原則1年後から中途換金できる
変動10年と聞くと、「10年間、お金を引き出せないのでは」と思う方もいるかもしれません。しかし、発行から1年が経過すれば、原則として1万円単位で一部または全部を中途換金できます。
ただし、中途換金時には、直前2回分の各利子の税引き前相当額に0.79685を掛けた金額が、中途換金調整額として差し引かれます。満期前に換金できる仕組みはありますが、近いうちに使う予定のお金や、急な出費への備えは、普通預金などに残しておきましょう。
まとめ
個人向け国債を選ぶときは、金利の数字に加えて、お金を使う予定と金利の仕組みに目を向けてみましょう。今後の金利変化に対応したいなら変動10年、一定の利率で運用の見通しを立てたいなら固定5年・固定3年が候補になります。
退職金などのまとまった資金も、1つの商品にまとめる必要はありません。生活費や急な出費に備えるお金を確保し、当面使わない部分を、使う時期や希望に合わせて分けることが大切です。「いつ使うお金か」「どのように利息を受け取りたいか」を整理して、自分に合った個人向け国債を選びましょう。







