まとまったお金が手元にあると、「普通預金に置いたままにせず、少しでも有利に運用したい」と考える方もいるでしょう。安全性を重視するなら、個人向け国債や定期預金が候補になります。
今回は、100万円を個人向け国債「変動10年」と、東京スター銀行の1年もの定期預金で運用した場合の利息を比較します。あわせて、途中でお金が必要になったときの違いも確認しましょう。

個人向け国債・変動10年:1年後の税引き後利息は「約1万6336円」
2026年10月募集の個人向け国債・変動10年(第199回債)は、初回の適用金利が年2.05%です。
変動10年は半年ごとに適用金利が見直されるため、最初の1年間に受け取る利息は、購入時点では確定していません。ここでは、次の半年間も年2.05%が続くと仮定します。
100万円購入した場合、最初の2回の利払いで受け取る利息の合計は、次のとおりです。
・1年後の受取利息(税引き前):約2万500円
・1年後の受取利息(税引き後):約1万6336円
受け取った利息には、20.315%の税金がかかります。利息は半年ごとに受け取り、元本の満期は2036年11月15日です。1年後に元本が戻る商品ではない点も押さえておきましょう。
東京スター銀行の定期預金:1年後の税引き後利息は「約1万4168円」
比較するのは、東京スター銀行の「インターネット限定 新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金」です。この商品は新規口座開設者限定の定期預金です。2026年10月時点の条件は、次のとおりです。
【インターネット限定 新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金】
・金利:年1.77%(1年・半年複利)
・預入額:50万円以上(1円単位)
・対象者:口座を新たに開設した満18歳以上の個人
インターネット限定の定期預金で申し込めるのは、口座開設日から翌々月の末日までです。2026年10月に口座を開設した場合は、12月31日までが対象期間となります。
この定期預金に100万円を1年間預けた場合の利息は、次のとおりです。
・1年後の受取利息(税引き前):約1万7778円
・1年後の受取利息(税引き後):約1万4168円
半年複利では、半年分の利息を計算上の元金に組み入れ、その利息にも次の利息が付きます。支払いは満期時にまとめて行われます。実際には日割り計算や端数処理によって、受取額が多少異なります。定期預金の利息にも、20.315%の税金がかかります。
参照:インターネット限定 新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金 | 東京スター銀行
受け取る利息の差は約2168円
100万円を1年間預けた場合の税引き後利息を比較すると、次のようになりました。
・個人向け国債(変動10年):約1万6336円
・東京スター銀行(スターワン円定期預金):約1万4168円
今回の条件では、個人向け国債(変動10年)のほうが約2168円多く利息を受け取れます。
ただし、これは国債を1年後に換金せず、保有を続ける場合の比較です。定期預金は1年で満期を迎えますが、変動10年を1年後に換金すると、次に説明する調整額が差し引かれます。
個人向け国債を1年後に換金すると、利息はほぼ残らない
個人向け国債は、原則として発行から1年間は中途換金できません。その後は、額面1万円単位で一部または全部を換金できます。
換金時には、原則として「直前2回分の各利子(税引き前)相当額×0.79685」が差し引かれます。おおむね直近1年分の税引き後利息に相当する金額です。
そのため、換金できるようになってすぐに全額を換金すると、それまでに受け取った利息は調整額で大きく減額されます。「1年後に使うお金」なら、国債の表示金利だけで判断せず、1年で満期を迎える定期預金と使い勝手を比べることが大切です。
東京スター銀行の定期預金を中途解約する場合は?
東京スター銀行の定期預金は、銀行が承諾した場合に中途解約できます。解約の手続きは、店頭またはテレホンバンクで受け付けています。
中途解約時は、預けていた期間に応じた通常の「スターワン円定期預金」の利率から、0.02%を差し引いた利率が適用されます。優遇金利の年1.77%から、単純に0.02%引く仕組みではありません。
預けていた期間全体の利息をこの利率で計算し直すため、満期まで預けた場合より利息が減り、期間によっては無利息になることもあります。
一部解約は、預入日から6カ月目の応当日以降、銀行が承諾した場合に可能です。最低預入額を下回らない範囲で1万円単位となるため、必要額を自由に引き出せる普通預金とは異なります。途中で使う可能性があるお金なら、預け入れ前に、解約できる金額や適用利率を確認しておきましょう。
金利の動きと、お金を使う時期を考えて選ぼう
変動10年は、半年ごとの金利見直しによって、今後の金利上昇を取り込める可能性があります。一方、金利が下がれば、受け取る利息も減ります。また、1年ものの定期預金は、預入期間中の金利が固定され、満期になれば、その時点の条件を見て預け先を選び直せます。
長く運用を続けたいのか、1年後には使う予定があるのか。表示金利だけでなく、お金を使う時期と解約・換金の条件を合わせて考え、自分に合った商品を選びましょう。







