現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施している「年金生活に関するアンケート」から、2026年5月13日に回答があった奈良県在住68歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

回答者本人:68歳男性
同居家族構成:本人、妻(63歳)
住居形態:持ち家(戸建て)
居住地:奈良県
リタイア前の雇用形態:公務員
リタイア前の年収:700万円
現在の預貯金:3億円、リスク資産:1500万円
これまでの年金加入期間:厚生年金432カ月
現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):なし(繰り下げ中)
老齢厚生年金(厚生年金):16万5000円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
そのほか(企業年金や個人年金保険など):個人年金保険240万円(年額)
配偶者の年金や収入:個人年金保険84万円(年額、70歳まで10年間)
「公的年金だけでは満足とは言えない額」
現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足している」と回答した今回の投稿者。
とはいえ「公的年金に満足しているわけではない」そうで、「若いうちに公的年金の支給年齢繰り下げ、給付額の削減が避けられないと知り、30代から個人年金保険(60歳から10年間の確定年金)の積み立てを開始。しかしそれでは足りず、バブル後の高金利時代に予定利率が高い個人年金保険に前納金を投入、掛金を圧縮して家計への圧迫を回避」しつつ、自ら老後に備えてきたと言います。
さらに「60歳で定年後も資金に余裕があったため、個人年金保険の受給を5年繰り下げ、65~75歳の受給を選んだ。基礎年金もまた学生時代未加入の減額分をカバーするため、繰り下げている。特別支給の厚生年金は63歳から、厚生年金は65歳から受給しているが、仮に基礎年金を満額受給していたとしても、妻の公的年金受給開始までは公的年金だけで満足とは言えない額だと思う。自助あってこそ満足な額だと言えよう」と語っています。
ひと月の支出は「約25万円」。個人年金保険を含めると年金だけで「毎月賄えている」と回答しています。
「月3万円の副収入と年50万円の配当がある」
年金以外の収入として、「親族が経営する会社において週2回程度職務で得た知見を生かせる事務などの手伝いをしている。報酬は月3万円。他に株主配当などの収入が年約50万円ある」と話す投稿者。
「料理が趣味」ということもあり、リタイア後は「外食はほぼゼロ。特に節約を意識しているのではないが、ほぼ毎日複数の食料品店を回って価格相場などを把握しているため、良質かつリーズナブルな価格の食材を仕入れることで、結果的には節約につながっている」と言います。
それに加え、「健康維持に配慮しバランスのとれた食事を心掛けているため、健康維持に役立っていると思う。持病が全くないわけではないが、2カ月に一度の通院投薬で体調が維持できているので、医療費が家計を圧迫することもない。健康こそが最大の節約術だと思う」と記述があります。
「正直者がばかを見るような改定は許せない」
現役時代にもっとこうしておけばよかったと思うことがあるか、との問いには、「若い頃からぜいたくは慎んできたつもりだが、現役の終盤になって予想外の親族からの相続があり、経済的不安が吹き飛んだ。年齢を重ねて物欲があまりなくなってしまった今、こんなことなら若い頃にもっと自由にお金を使っておけばよかった」とコメント。
今の生活で不満に思うことについては「最近になって社会保険制度の財政逼迫(ひっぱく)により、高齢者医療費の自己負担率を上げようという動きがあるが、何十年も前から公的年金の不足分を補填(ほてん)するために努力してきた者に対し、『正直者がばかを見る』的な改悪は許せない」と投稿者。
「保険料は所得に応じて負担するのはやむを得ないが、年齢や所得にかかわらず医療費の自己負担率は原則として平等に一律30%とすべき。高齢者の所得階層分布から見て、低所得者の自己負担率が10%のままでは健康保険制度の財政状況は改善しないのではないか」と続けます。
一方で、老後の楽しみといえば「趣味と実益を兼ねて車や家のメンテナンス、庭の芝生、野菜、果樹の手入れ」なのだそう。
長らく「フルタイム共稼ぎだったので、家事を分担し、夫婦とも健康で自宅でゆったりと暮らせる」ことに幸せを感じているという投稿者。最後に「夫婦円満は何ものにも代え難い喜びである」と話していました。
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