「年の途中で引っ越したけれど、住民税は新しい住所の自治体に納めるの?」「前の住所から納税通知書が届いたけれど、これって間違い?」など、引っ越し時の住民税に疑問を持つ方は少なくありません。実は住民税には、納付先を決める「ある独特のルール」が存在します。
今回は、引っ越し後に慌てないための住民税を納めるルールについて解説します。

年の途中で引っ越した場合、住民税は「どこの自治体」に納める?
住民税は、前年1月1日から12月31日までの所得をもとに計算されます。その際、課税を行うのは「その年の1月1日時点で住民票がある自治体」です。つまり、どの自治体に住んでいるかではなく、「1月1日にどこに住民票があるか」で納付先が決まるというルールなのです。
【具体例】2026年4月に「大阪市」から「名古屋市」へ引っ越した場合
・2026年度分の住民税(2025年の所得に対する税金):2026年1月1日時点に住んでいた「大阪市」
・2027年度分の住民税(2026年の所得に対する税金):2027年1月1日の時点で住民票がある「名古屋市」
このように、住民税の納付先が新しい自治体に変わるのは、引っ越し後に最初に迎える1月1日からです。つまり、2026年中に名古屋市へ転居した場合、名古屋市に住民税を納めるのは2027年度分(2026年中の所得に対する住民税)からとなります。
引っ越し時の手続きは、会社員と自営業者で異なる
会社員(給与から天引きの場合)は、まず市区町村で住民票の異動手続きを行い、勤務先にも住所変更を届け出ましょう。自営業者・フリーランス(自分で納める場合)は、市区町村へ転出届と転入届(同じ市区町村内の場合は転居届)を提出し、住民票の異動手続きを行いましょう。
なぜ6月に旧住所から通知が来るの?
住民税は毎年6月から翌年5月にかけて納付します。給与天引き(特別徴収)の会社員の場合、6月の給与から新しい年度の天引きが始まります。春(4~5月)に引っ越した場合でも、6月からの天引きは旧住所の自治体に納める税額で計算されたものです。そのため、旧住所の自治体から会社に通知が届き、その金額が給与から引かれることになりますが、これは正しい手続きです。詳細は勤務先または自治体に確認しましょう。
自営業者など普通徴収の方には、6月に旧住所の自治体から納税通知書が届きます。
まとめ
住民税の納付先は、その年の1月1日時点で住民票があった自治体です。そのため、年の途中で引っ越しても、その年度の住民税は引っ越し前の自治体へ納めることになります。
引っ越し後に以前住んでいた自治体から納税通知書が届いても、住民税の仕組みに沿ったものです。「1月1日時点でどこに住民票があったか」を押さえておくと、納税通知書が届いた際も慌てずに対応できるでしょう。







