学習・勉強法

「ジョギングぶつぶつ」で定着率アップ! 72歳で英検1級を掴んだ隙間時間の「ながら・反復学習法」

年齢や忙しさを理由に英語を諦めていませんか?実は「記憶の定着力」は何歳からでも上がります。そこに特別な取り組みは必要ありません。本書は72歳で英検1級に合格した著者の才能不要の勉強法をご紹介します。※サムネイル画像:PIXTA

All About 編集部

ジョギングしながら英検1級の反復学習 ※画像出典:PIXTA
ジョギングしながら英検1級の反復学習 ※画像出典:PIXTA

「もう若くないから」「忙しくて時間がない」。こういった理由で新しいことに挑戦できずにいる方は少なくないでしょう。

そんな方々には江田信久さんの著書『才能やセンスは必要ない 72歳で英検1級とれた人がやっていた独学法』がおすすめ。本書ではごく一般的な70代の男性がなぜ英検1級に合格できたのかを詳しく解説しています。

今回は本書から一部を抜粋し、年齢に関係なく脳の定着力を高め、隙間時間で結果を出すコツをご紹介します。

目次

「ジョギング」と「単語」をセットにしたら、定着率が上がった!

突然ですが、みなさんは次の3つの言葉に、見覚えや聞き覚えはないでしょうか。

十分な睡眠。バランスのとれた食事。適度な運動。

これらは、健康長寿に欠かせない三大要素とされているものです。基本中の基本。一丁目一番地。ほとんどの健康実用書にはこれが書かれていますし、病院へ行けばお医者さんが事あるごとにこれを口にします。私と同世代の方にとってはもうおなじみの情報でしょうし、「言われなくてもわかっている」し、「わかっているけどなかなか守れない」という方も多いでしょう。

私は決して運動が得意ではありませんし、体育の成績もとくにいいわけではなかったのですが、体を動かすこと自体は好きでした。そして、始めた理由と時期は正確に覚えていませんが、20歳を過ぎたころからジョギングが日課になりました。以来、よほどの悪天候でない限り、ほぼ毎日外を走っています。かれこれ50年以上続けている、体に染みついた生活習慣のひとつです。

私にとってジョギングは走りながら自然を楽しみ、思索をしアイデアを考えるなど、とても創造的な時間です。しかし、英検1級の勉強をスタートさせ、「ながら学習」が侮れないことを理解したあるとき、ふと思いついたのです。

「ジョギング中に英語を聴くようにすれば、さらに効率が上がるのではないか!」

そして、ジョギング中にワイヤレスイヤホンを装着し、単語帳アプリの音声情報を流し、それを聴きながら走るようにしたのです。シャドーイングも欠かさず、耳から入ってきた英語を即座に口にすることも徹底しました。

ジョギングをしながら何かぶつぶつとつぶやいている70過ぎのジジイ……。

はたから見たら、ちょっとした不審者だったかもしれません。それでも、そんなことはお構いなしに毎日続けました。もちろん、歩行者、自転車、バイク、自動車などと接触しないように、最大限注意を払いながら。

するとこれが、効果てきめん! 明らかに、単語記憶の定着率が上がったのです。

あくまでこれは私の体感であり、具体的な数字などで証明することはできません。医学的あるいは脳科学的な根拠もありません。

ただ、足を前に運ぶリズムと、イヤホンから英単語が流れてくるリズムが見事にシンクロするといいますか、ポンポンポン、はい次、はい次、はい次、というように情報がテンポよく脳内に刻まれ、スムーズに口から発することができる気がするのです。

70代でも記憶力は上がるのか?

「ものすごく記憶力がいいんですね。すごいと思います」

これまで、何度言われたことでしょうか。私が70歳を過ぎてから英検1級を目指し、そこから約2年間で合格したことを知った多くの方から、同じようなお褒めの言葉をいただきました。

大変ありがたいことですし、真っ向から否定するのは恐縮至極なのですが、そんなことはありません。みなさん、かいかぶりすぎです。私の記憶力は普通であり、年齢を重ねて、相応に、そして徐々に、落ちてきています。「忘れっぽくなったな」と感じることは日常茶飯事です。先ほど、ジョギングをしながら英単語を聴くことによって、記憶の定着率が上がったと述べました。

「矛盾しているじゃないか!」

そう感じるかもしれませんが、これは本当です。定着率は上がります。確かに上がるのですが、その有効期限といいますか、キープ力といいますか、定着している期間が若い頃に比べて短くなっているのです。

高校受験、大学受験のときに必死に勉強した人でも、20代になり、30代を迎え、というように歳をとるにつれて、覚えていたことは徐々に忘れていきますよね。一生定着する記憶がある一方で、いつの間にか薄れてしまう記憶も確実にあるのが、人間というものなのです。

英検1級合格が証明した事実

70代の記憶力がいかほどのものか、若いみなさんでも想像できるでしょう。この歳になって記憶力が上がることがないのはわかっていたので、私は定着した記憶を保持するための工夫をこらしました。工夫をこらした、というのは大げさですかね。特別なことをしたわけではありませんので。

私が徹底したのは、反復学習です。とにかく、同じものを繰り返し読んだり、書いたり、聴いたり、話したりしました。すでに答えを知っている問題でも、その答えを忘れないうちにもう一回解きました。

「もう覚えた」「絶対に忘れない」と慢心してはいけません。私と同世代、いや、中高年と言われる年齢になった方は、そうしたほうがいいと思います。これを継続させることが大切なのです。

そのためには、文明の利器をフル活用すべきと言っていいかもしれません。スマートフォン、ワイヤレスイヤホンはマスト。パソコンやタブレットもあったほうがベターです。「歳だからついていけない」「新しい機械は苦手」という姿勢は、徐々に崩していきましょう。

1回でまとめて無理に詰めこもうとはせず、コツコツ進めるのがおすすめです。前から順番どおりでなくても構いません。ランダムでOK。ただただ、同じ箇所を何回も何回も勉強するのです。

記憶力は上がらないので、忘れないための工夫が必要。反復に尽きる。私の英検1級合格によって、その正しさを証明することができたのではないでしょうか。

 

江田 信久(えだ・のぶひさ)
山形県在住の73歳。70歳を迎えた際、「何か新しいことをやってみよう!」と一念発起、突如、英検1級を目指して猛勉強を開始する。仕事の傍ら、毎日コツコツと学習を重ね、2年かけて英検1級を取得。その喜びを動画にしてYouTubeにアップしたところ多くの反響を呼び、YouTuberとのコラボ動画にも出演した。現在は、かつて吃音に苦しんだ経験をもとに、「さわやかカウンセリング」にてオンラインで吃音の改善指導をしている。

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