バルセロナ/バルセロナのグルメ・レストラン・バル

ミシュランも認めるレストラン「サンパウ」(2ページ目)

一度は訪れてみたい3ツ星レストラン。ミシュランで3ツ星を獲得したレストラン「サンパウ」のオーナーシェフにスペイン料理やレストランについて聞いてみました。

執筆者:大槻 英樹

大切なのは心遣いとゆとり

サンパウ
ゆとりある空間が至高のひと時を演出してくれます。
-メニューを作る際に心がけていることはありますか?
「一番大切にしていることはバランス、味、香り、食感。そして、その料理を召し上がるお客様を飽きさせる事なく、サービスと調理がリズミカルに円滑に進むような構成を考えています。」

サンパウのメニューにはかわいらしい料理や食材などのイラストが入っていますが、こういったイラストはカルメさんが自ら描いているそうです。

-この遊び心のあるイラスト付メニューはいつ書いているのですか?
「時間に余裕のある午後です。だいたい午後(シエスタ)には書き物をしたり本を読んだりと、静かな時間を過ごしています。」

なるほど。時間をうまく使って、豊かな発想を生み出しているのですね。私たちも見習いたいものです。きっと、そのゆとりの中から料理のイメージも生まれてくるのかもしれませんね。

サンパウ
カルメさんのマジックが人々を魅了しています。
-どんな時に新しい料理を創造するのか?
「自然です。自然の中にある空間から“パッ”とそれはマジックのように浮き出てきます。そのマジックが必要な時は町を歩きます。市場へ行ったり、畑へ行き、直接生っている野菜に触れたりと、いつもと違うことをすることでそのマジックは浮き出てきます。」

このあたりに天性の才能を感じます。確かに、日常でも何かひらめく時って何気ない時が多いですね。

-接客で心がけていることはありますか?
「お客様は大きな期待を抱いて来店されます。その期待にはちゃんと答えなければなりません。例えば、自分の過ごすであろうと思われるバカンスを考えていただけるとわかりやすいと思います。仕事や日常を忘れた幻想的なひと時。そのためには、細心の注意が必要です。サンパウに来店されたことで幸せな気持ちになってお客様にお帰りいただきたいです。」

スペイン旅行の思い出の1ページを演出してもらえそうですよね。こういった心遣いがミシュランガイドから評価されているのでしょう。

-最後に日本のお客様へのメッセージをお願いします。
「サンパウは地中海の中でも大変食材や文化に長けているカタルーニャ州にあり、海、山、平地に畑、大変恵まれた地にたくさんのオプションがあります。伝統、文化としても古くは13世紀より古文書があり、それはヨーロッパで一番古いレシピの本とされております。
新鮮で透き通った爽やかさ、味、香り、見た目、ハーモニー、バランス、味蕾を交差する味覚の遊戯。日本料理とは特に似ている調理方法もあり、自然な物のみ使い、化学調味料などは一切使用しない自然なもの。もし、サンパウへいらしていただければ、ガストロノミーの真髄、ガストロノミーとは何なのかを知ることが出来るでしょう。」

とても人気のあるレストランなので、訪れる際には予約をした方が良いです。年内は12月まで予約で混雑しているそうですが、火曜と水曜は比較的予約も取りやすいとのこと。また、東京にも店舗があるので、こちらで予約もできるのもうれしいですね。


【取材協力】
Restaurant Sant Pau(レストラン サンパウ)
C/ Nou, 10 08395 Sant Pol de Mar Barcelona
Tel: 93 760 06 62 Fax: 93 760 09 50

東京都中央区日本橋1-6-1 コレド日本橋ANNEX
レストラン:03-3517-5700
ワインバル:03-3517-5702


【関連リンク】
スペイン料理/各地グルメ/バル
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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