食と健康

夏バテを悪化させる飲み物・食べ物……間違いがちなNG食習慣

【管理栄養士が解説】暑いからと、冷たいものばかり食べていませんか? おいしいですが、冷たいものは疲れが残りやすいのでNG。たんぱく質やビタミン、ミネラルなどを意識して活動的に過ごしましょう。食欲がないときは香りを上手に利用してください。

平井 千里

平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養 ガイド

小田原短期大学食物栄養学科 教授。女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員。女子栄養大学大学院 博士課程修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。肥満と栄養摂取の関連について研究。前職は病院栄養科責任者(栄養相談も実施)。現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養情報を発信。

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夏バテでソファに横たわる女性

よく冷やした飲み物での水分補給や、少し無理をして食べた食事……夏バテ対策では逆効果になることも

厳しい暑さが続く中、すでに夏バテ気味の人もいるのではないでしょうか?

暑い夏を健康に乗り切るために、まず大切なのは十分な水分補給です。そして、水分補給においても食生活においても、間違いやすいポイントがあります。夏の不調を悪化させないために注意すべきポイントを、分かりやすくご紹介します。
 

真夏の水分補給は最重要だが「冷た過ぎ」はNG!

水分補給はまず何よりも大切なのですが、注意すべきは飲み物の温度です。暑いからと、キンキンに冷やした冷たいものばかりを飲んではいけません。

暑いと、よく冷えた飲み物で、芯から体を冷やしたいと思うかもしれませんが、体が冷える感覚は一瞬です。外気温で暑くなってくると、また冷たいものを求める悪循環に陥りがちになります。これを繰り返すことで、夏の間に胃腸がすっかり冷え、消化吸収の妨げになってしまうのです。

結果的に、疲れが残りやすい体になってしまうので、飲み物の冷たさは適度におさえましょう。
 

簡単な食事は栄養バランス面でNG! 一方で、無理に食べ過ぎるのも逆効果

食欲がわかないからと、そうめんなどの手軽な食事で済ますのも、おすすめできません。夏の暑さを乗り切るために必要な栄養素が不足してしまうからです。

反対に、夏バテ対策のために、無理をしてでもしっかり食べようとする人もいます。しかし、無理に食べようとするのもまた、実は逆効果。量は多くなくてよいので、なるべく多くの種類の食材を少量ずつ食べるようにすることが大切です。栄養バランスのよい食事につながります。特に意識してとるべき栄養素は、たんぱく質、ビタミンB1、ミネラルなどです。
 

食欲が出ないときは「香り」の力を上手に活用して

ほどよい食欲がわかないときは、香りの力を利用してみてみるのもおすすめです。カレー粉などの香辛料や、大葉、ニンニク、しょうがなどの香味野菜を上手に取り入れることで、食欲がわきやすくなります。

「夏バテしそうだな」と感じたら、まずは適温を心がけながらしっかりと水分補給を。そして体に無理のない方法で、上手に栄養バランスのよい食事を心がけることが、暑い夏を元気に乗り切る助けになります。

■参考

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