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フジロックを世界一クリーンにした男、登場(2ページ目)

知っていましたか?フジ・ロックは世界一クリーンな野外フェスだということを。それを可能にしているのが1人1人のロック魂だということを。その仕掛け人、A SEED JAPANの羽仁カンタさんにご登場いただきました。

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

ロック・スピリットが世界一きれいな野外フェスを作った

2008年ごみ袋
会場で渡されるごみ袋は毎年オリジナル。08年のフジ・ロックの会場では、こんなにポップなごみ袋が皆さんをお待ちしてます!
ガイド:
フジ・ロックと、他の野外フェスにはどんな違いがあるのでしょうか。

羽仁:
1つには、主催者の姿勢が違います。会場でごみと資源を分別してきちんと捨てることを、あの手この手のメッセージを送って伝えていくのですが、僕らが提案する試みを何でもやらせてくれる。そこがまず違いますよね。

もう1つ、ロック・フェスに来るお客さんは、やっぱり考え方や行動もロックなんですよ。「お互い、ポイ捨てしないほうが気持ちいいよね」といった対等なメッセージが通じやすいんです。

僕らはフジ・ロックでは「自分のことは自分でできる。」と言い切って活動してきたんです。「ポイ捨てしないでください。」とお願いをするのではなく、「ポイ捨てするな」と強いメッセージを言うのでもない。「ごみを分別するくらいできて当たり前でしょう。」という姿勢でやってきました。それが伝わって、クリーンな野外フェスにできたのは、ロックだからだと思います。

ガイド:
ロックイベントに来る人の姿勢は、他のイベントと比べて、それほど違うものなのでしょうか。

羽仁:
違いますね。もう10年も前の話ですが、同じことをレゲエのイベントでやっても全く効果がなかった。しかし、98年のフジ・ロックで手応えを感じることができた。それは現在のごみゼロナビゲーションの形になっているんです。もちろん、主催者の姿勢が一番影響しますね。

ロックは反体制的だけれど、何かに対して反体制であることは、イコール自分も自立していないといけないということ。フジ・ロックは主催者も「誰かにやってもらうのではなく、何でも自分でやろう」という考え方だったので、そこに共感して僕らも新しいことをやってみようというアイディアが生まれたし、お客さんも自主的に動いてくれるようなったのだと思います。

次ページではフジ・ロックとA SEED JAPANのつながりをお話いただきます。
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