動機は違えども、志は同じ

よこはま2002
2004年のトヨタカップでのよこはま2002の皆さんと会場に集まったサポーターたちとの1枚。©長山秀雄
ガイド記事「ボランティアを知らずしてW杯は語れない!」に登場していただいた「2002ワールドカップ横浜ボランティアの会」も地域に無縁だったシニア世代が、ボランティアを通して地域でのつながりを深めた好例です。中心メンバーの多くは横浜に住む定年後の60代、70代のお父様たち。企業社会に属していた頃は、都内に勤務していたり、海外勤務が長かったりと、ボランティアはもちろん地域とも無縁の方が多かったといいます。

だからボランティへ応募した動機も「得意な語学を生かしたい」「中南米に赴任していたときにサッカー好きになったから」「韓国と関わる仕事をしていたから」など、それぞれでした。動機は違えど「横浜でのW杯」を目指した集った人たちですから、あっと言う間に意気投合。W杯で会場周辺の整理や誘導を担当した経験を元に、現在も、横浜市内のイベントで活躍中です。

ビジネス社会の経験もモノを言う

SAMURAI BLUE
2006年は、SAMURAI BLUE PARKでも活動中。日本で応援するサポーターを支えました。©長山秀雄
会には、経験豊富なシニア世代が中心になっている会ならではのルールもありました。それは、「無償のボランティアとして活動するけれど、『ただ働き』を期待してくる依頼は受けない」というものでした。

ボランティアは、サッカーなどのスポーツの発展を支える存在というのが共通の理解。スポーツ以外のイベントであってもボランティアとして参加するのは、イベントの発展や横浜市に貢献できると判断したものだけと決めています。そのため依頼は、その内容を中心メンバーで議論し、納得できないものは受けないのがルールです。

ボランティアの無償性をどう捉えるかという問題は議論を重ねていくと「電話帳くらいの分厚い本ができてしまうかも~」というくらい様々な意見があります。「これ」という答えがないのが難しいところです。矛盾を感じつつも、「まぁいいか」となぁなぁで済ませてしまうことも少なからずあります。

それを会の方針として議論をして、きちんとラインを決めて依頼を受けているというのは、ビジネス社会で最前線を生きてきた男性ならではの視点といえるでしょう。これから、経験豊かな団塊世代が地域活動にどんどん参加することで、ビジネス社会の視点で新しい風を吹き込むというメリットもあるのです。

次ページでは、地域ボランティアには、具体的にどんな活動があるかをご紹介します!